他機種用1MB FDD I/Fの転用


FELLOW以降のPC-98は本体に外付けFDD用コネクタを持たないため,外付けFDDを接続するにはCバススロットに1MB FDD I/Fを増設する必要があります.この1MB FDD I/Fには,(a) PC-9801-87およびその同等品(= サードパーティーの製品),(b) PC-9821A2-E02およびその同等品,(c) PC-9821C2-E02/PC-9821CX2-E02およびその同等品の3つの種類があります.このうち (b)と(c)はそれぞれMATE-AとMULTi/CanBe専用品で(注),(a)はそれら以外の機種に対応しています.
  注:PC-9821Cb/Cb2/Cb3/Cb10/Cr13/Cu10/Cu13/Cu16/Ct16/Ct20には1MB FDD I/Fを増設できません(どうしても5インチFDDを接続したいという場合には,ここを参照して下さい).

α DATA製ADF-1MTやLogitec製LFA-19など,ボード上のスイッチの設定およびケーブルを変更することで複数の種類の1MB FDD I/Fとして使用できるようにした製品もあります.しかし一般には(a)・(b)・(c)の間に互換性はなく,それぞれ対応機種以外の本体では使用できないとされています.実際,これら三種類の1MB FDD I/Fでは,サブコネクタのピン数が異なる,コネクタのピンアサインが異なるといった違いに加え,一部の信号の極性も異なっています.

しかし実際には,いずれの種類の1MB FDD I/Fでも,必要なケーブルを製作すれば他の種類の1MB FDD I/Fの代わりに使用することができます.ここではそのケーブルの結線について述べます.以下ではマザーボードないしCバスバックボード上のFDDケーブルコネクタや内蔵FDDコネクタとFDD I/Fとを接続するケーブルをメインケーブル,Cバスボックス脇ないしCバスバックボード上のミニコネクタとFDD I/Fとを接続するケーブルをサブケーブルと呼称します.サブケーブルの8ピン/12ピンミニコネクタの型番や調達方法については26/30ピンコネクタと8/12ピンミニコネクタの作り方を参照して下さい.

なおMATE-A専用品(PC-9821A2-E02およびその同等品)以外の1MB FDD I/FをMATE-Aで使用するためのケーブルでは,8インチFDDの動作に(本来)必要な信号(Low Write Current,Two Side Disk,File Unsafe,File Unsafe Reset)の処理は行っていませんので,8インチFDDを接続して使用することはできないはずですが,実際にはこれら四つの信号を欠いた状態でも8インチFDDが読み書きできる場合があります(PC-9801-87(およびその互換I/F)に8インチFDDを接続を参照).検討が十分ではありませんが,MS-DOSでの読み書きには問題がないかもしれませんが,DISK版N88-BASIC(86),いわゆるDISK BASIC使用時に何らかの不具合があるのかもしれません.

実験に使用した1MB FDD I/FはNEC製PC-9821A2-E02とSAFRONIC製11-0671-Bです.MATE-Aの12ピンコネクタのピンアサインは,HAMLIN's PAGE --> FDD関係 --> A_MATE用FDD_I/F の まさ 氏の資料を参照し,後に筆者自身もLFA-19を入手して確認しました.また筆者はMULTi/CanBeを所有しておりませんので,これらの機種で他機種用の1MB FDD I/Fを使うためのケーブルは実際にテストできてはおりません.


□PC-9801-87およびその同等品の場合
■MATE-Aでの使用
メインケーブルはI/Fに付属しているものを使用します.このケーブルがない場合は,1MB FDD I/F付属ケーブルを参考に作製して下さい.PC-9821A2-E02用(5インチFDD内蔵機種用)ケーブルの,1MB FDD I/Fと接続するコネクタは1・3ピンを抜いて下さい.これらのピンがGNDに接続されているI/Fではその必要はありませんが,これらのピンを抜くか,これらのピンに繋がるラインを切断した方が安心でしょう.

8ピンメスコネクタと12ピンメスコネクタを両端に持つサブケーブルを作製します. このサブケーブルのラインには,2つのコネクタの端子間を直結する「直結ルート」と,マザーボード上の12ピンコネクタからの信号をインバータにより反転させてI/F上の8ピンコネクタに入力させる「反転ルート」とがあります.

まず直結ルートを結線します.


次いで反転ルートを結線します.


インバータにはオープンコレクタタイプのTTL ICである74(LS)05や,シュミットトリガタイプの74(LS)14を推奨します.反転ルートの4本は12ピン側から8ピン側へ信号が流れます.インバータの向きに注意して下さい.


最後にインバータのVCCを本体の+5Vが取れるところに接続します.Ap2などでは内蔵機器用の電源コネクタがありませんが,HDD籠の電源コネクタ,内蔵FDDケーブル(FD1138T内蔵機種ではケーブルの1・3・5番),Cバスのバックボード裏面[Cバス端子のA49・A50・B49・B50(Cバスの信号を参照)]等から+5Vが取れます.Cバスボード上の+5Vライン(TTL ICの電源ラインなど)から電源を取ることも可能でしょう.また電源ユニットと接続されるマザーボードコネクタの裏面から電源を取ることもできるでしょう(PU716/PU726/PU729についてはPC-98/エプソン98互換デスクトップ機の電源ユニットのコネクタのピンアサイン を参照).

Naopy Hobby Land --> enter --> PC --> 我が青春の九拾八式 に,PC-9801-87同等品の1MB FDD I/F[画像よりFDD-1X(HAMLIN's PAGE --> FDD関係 -->FDD_9 PC-9821/9801シリーズ用フロッピィディスクドライブインターフェイスボードとその付属品について を参照)でしょうか]をMATE-A対応品に改造する仕方が紹介されています.

■MULTi/CanBeでの使用
(1) 内蔵FDDがOSDE-15G-Uの機種(PC-9821Ce2/Cs2/Cx/Cf)の場合
これらの機種ではHEAD LOAD信号がCバスバックボードのFDDケーブル接続用コネクタの4ピンでなく,12ピンサブコネクタの9番ピンに出力されています[シエルさんの2022年4月21日のツイート(注)を参照].なおOSDE-15G-Uについては,CITIZEN製OSDE-15G-Uについて を参照して下さい.
 注:SAFRONIC製の1MB FDD I/Fである11-8671-Dの信号解析によるもので(シエルさんの2022年2月22日のツイート を参照).筆者もLogitec製のLFD-19でこれを確認しました(以前メモしていましたが,このツイートを見るまで完全に失念しており,そのため本記事にも誤った情報を載せ続けていました).LFD-19ではMULTi/CanBe用34ピンコネクタの4ピンはNCであり(注),12ピンサブコネクタの9ピンがMATE/Fellow用メイン26/34ピンコネクタの方のHEAD LOADピンと繋がっています.
 注:筆者は,LFD-19のMULTi/CanBe用の34ピンコネクタ(M1・M2)と12ピンコネクタ(9ピンはNCとして)を使用して外付けFDDを動作させたことがあります(どるこむの過去ログ,[25026] PC-9821C2-E02をMATE-Xで使う を参照).この場合,34ピンコネクタの4ピンにはHEAD LOAD信号が出力されていないにもかかわらず外付けFDDが動作したのは,外付けFDDである加賀電子製TF502のドライブが,たまたまヘッドロード機構を持たないFD1158Cであったためです(アクセスランプは点灯しませんでした).

メインケーブルである34線フラットケーブルと8ピンメスコネクタと12ピンメスコネクタを両端に持つサブケーブルが一緒になったケーブルを作製します.これは上記のように,OSDE-15G-Uを内蔵した機種ではHEAD LOAD信号がマザーボードのFDDケーブル接続用コネクタでなく12ピンサブコネクタの方から出ているためです.メインケーブルではI/Fに接続するメスコネクタの1・3ピンを抜くか,1・3番ラインを切断する必要があります.


(2) 内蔵FDDがFD1231Tの機種の場合
OSDE-15G-U内蔵機種とFD1231T内蔵機種両用(ボード上のコネクタと接続用ケーブルも共通)のLFD-19では,MULTi/CanBe用34ピンコネクタの4ピンはNCであり,12ピンサブコネクタの9ピンがMATE/Fellow用メイン26/34ピンコネクタの方のHEAD LOADピンと繋がっています.このため,FD1231Tを内蔵したCanBeでも,12ピンサブコネクタの9ピンからHEAD LOAD信号が出力されていると考えられますが,どるこむの過去ログ,[25142] Cx13に87ボード の報告では,PC-9821Cx13の内蔵FDDケーブルの4ピンからの信号により外付けFDD(ドライブはHEAD LOAD機構を有するFD1157D)のHEAD LOAD機構を動作させていますので,少なくとも一部のCanBeでは内蔵FDDケーブルコネクタの4ピンにもHEAD LOAD信号が出力されているはずです.

従って,内蔵FDDがFD1231Tの機種でも,直上の "(1) 内蔵FDDがOSDE-15G-Uの機種(PC-9821Ce2/Cs2/Cx/Cf)" の項のケーブルが使用できると思われます.また下記の結線のケーブルも使用可能と思われます.

まず1MB FDD I/F付属ケーブルの「CanBe以外のFD1231T内蔵機種用」の34線フラットケーブルを参考にメインケーブルを作製します.I/Fに接続するメスコネクタの1・3ピンを抜くよりも,1・3番ラインを切断する方が簡単でしょう.

次に8ピンメスコネクタと12ピンメスコネクタを両端に持つサブケーブルを作製します.



□PC-9821A2-E02およびその同等品の場合
■MULTi/CanBe以外の機種での使用
メインケーブルは,FD1231Tまたは5インチFDD内蔵機種の場合は1MB FDD I/F付属ケーブルの「CanBe以外のFD1231T内蔵機種用」の34線フラットケーブルを参考に作製します.FD1138T内蔵機種の場合は1MB FDD I/F付属ケーブルの「MATE-A以外のFD1138T内蔵機種用(26ピンオスコネクタを持つI/F用)」を参考に作製します.

次に8ピンメスコネクタと12ピンメスコネクタを両端に持つサブケーブルを作製します. このサブケーブルのラインには,2つのコネクタの端子間を直結する「直結ルート」と,マザーボード上の8ピンコネクタからの信号をインバータにより反転させてI/F上の12ピンコネクタに入力させる「反転ルート」とがあります.

まず直結ルートを結線します.


次いで反転ルートを結線します.


インバータにはオープンコレクタタイプのTTL ICである74(LS)05や,シュミットトリガタイプの74(LS)14を推奨します.反転ルートの4本は8ピン側から12ピン側へ信号が流れます.インバータの向きに注意して下さい.最後にインバータのVCCを本体の+5Vが取れるところに接続します.内蔵機器用の電源コネクタやCバスのバックボード裏面[Cバス端子のA49・A50・B49・B50(Cバスの信号を参照)]等から+5Vが取れます.Cバスボード上の+5Vライン(TTL ICの電源ラインなど)から電源を取ることも可能でしょう.また電源ユニットと接続されるマザーボードコネクタの裏面から電源を取ることもできるでしょう(PU716/PU726/PU729についてはPC-98/エプソン98互換デスクトップ機の電源ユニットのコネクタのピンアサイン を参照).

■MULTi/CanBeでの使用
(1) 内蔵FDDがOSDE-15G-Uの機種(PC-9821Ce2/Cs2/Cx/Cf)の場合
これらの機種ではHEAD LOAD信号がCバスバックボードのFDDケーブル接続用コネクタの4ピンでなく,12ピンサブコネクタの9番ピンに出力されています[シエルさんの2022年4月21日のツイート(注)を参照].なおOSDE-15G-Uについては,CITIZEN製OSDE-15G-Uについて を参照して下さい.
 注:SAFRONIC製の1MB FDD I/Fである11-8671-Dの信号解析によるもので(シエルさんの2022年2月22日のツイート を参照).筆者もLogitec製のLFD-19でこれを確認しました(以前メモしていましたが,このツイートを見るまで完全に失念しており,そのため本記事にも誤った情報を載せ続けていました).LFD-19ではMULTi/CanBe用34ピンコネクタの4ピンはNCであり,12ピンサブコネクタの9ピンがMATE/Fellow用メイン26/34ピンコネクタの方のHEAD LOADピンと繋がっています.

メインケーブルである34線フラットケーブルと12ピンメスコネクタを両端に持つサブケーブルが一緒になったケーブルを作製します.これは上記のように,OSDE-15G-Uを内蔵した機種ではHEAD LOAD信号がマザーボードのFDDケーブル接続用コネクタでなく12ピンサブコネクタの方から出ているためです.メインケーブルではI/Fに接続するメスコネクタの1・3ピンを抜くか,1・3番ラインを切断する必要があります.

サブケーブルのラインには,2つのコネクタの端子間を直結する「直結ルート」と,マザーボード上の12ピンコネクタからの信号をインバータにより反転させてI/F上の12ピンコネクタに入力させる「反転ルート」とがあります.

まず直結ルートを結線します.同時にメインケーブルとの結線も行います.


次いで反転ルートを結線します.


インバータにはオープンコレクタタイプのTTL ICである74(LS)05や,シュミットトリガタイプの74(LS)14を推奨します.反転ルートの4本はマザーボード側からI/F側へ信号が流れます.インバータの向きに注意して下さい.
最後にインバータのVCCを本体の+5Vが取れるところに接続します.内蔵機器用の電源コネクタやCバスのバックボード裏面[Cバス端子のA49・A50・B49・B50(Cバスの信号を参照)]等から+5Vが取れます.Cバスボード上の+5Vライン(TTL ICの電源ラインなど)から電源を取ることも可能でしょう.また電源ユニットと接続されるマザーボードコネクタの裏面から電源を取ることもできるでしょう(PU716/PU726/PU729についてはPC-98/エプソン98互換デスクトップ機の電源ユニットのコネクタのピンアサイン を参照).

(2) 内蔵FDDがFD1231Tの機種の場合
OSDE-15G-U内蔵機種とFD1231T内蔵機種両用(ボード上のコネクタと接続用ケーブルも共通)のLFD-19では,MULTi/CanBe用34ピンコネクタの4ピンはNCであり,12ピンサブコネクタの9ピンがMATE/Fellow用メイン26/34ピンコネクタの方のHEAD LOADピンと繋がっています.このため,FD1231Tを内蔵したCanBeでも,12ピンサブコネクタの9ピンからHEAD LOAD信号が出力されていると考えられますが,どるこむの過去ログ,[25142] Cx13に87ボード の報告では,PC-9821Cx13の内蔵FDDケーブルの4ピンからの信号により外付けFDD(ドライブはHEAD LOAD機構を有するFD1157D)のHEAD LOAD機構を動作させていますので,少なくとも一部のCanBeでは内蔵FDDケーブルコネクタの4ピンにもHEAD LOAD信号が出力されているはずです.

従って,内蔵FDDがFD1231Tの機種でも,直上の "(1) 内蔵FDDがOSDE-15G-Uの機種(PC-9821Ce2/Cs2/Cx/Cf)" の項のケーブルが使用できると思われます.また下記の結線のケーブルも使用可能と思われます.

メインケーブルは1MB FDD I/F付属ケーブルの「CanBe以外のFD1231T内蔵機種用」の34線ケーブルを参考に作製します.

サブケーブルは12ピンメスコネクタを両端に持つケーブルです.このサブケーブルのラインには,2つのコネクタの端子間を直結する「直結ルート」と,マザーボード上の12ピンコネクタからの信号をインバータにより反転させてI/F上の12ピンコネクタに入力させる「反転ルート」とがあります.

まず直結ルートを結線します.


次いで反転ルートを結線します.


インバータにはオープンコレクタタイプのTTL ICである74(LS)05や,シュミットトリガタイプの74(LS)14を推奨します.反転ルートの4本はマザーボード側からI/F側へ信号が流れます.インバータの向きに注意して下さい.
最後にインバータのVCCを本体の+5Vが取れるところに接続します.内蔵機器用の電源コネクタやCバスのバックボード裏面[Cバス端子のA49・A50・B49・B50(Cバスの信号を参照)]等から+5Vが取れます.Cバスボード上の+5Vライン(TTL ICの電源ラインなど)から電源を取ることも可能でしょう.また電源ユニットと接続されるマザーボードコネクタの裏面から電源を取ることもできるでしょう(PU716/PU726/PU729についてはPC-98/エプソン98互換デスクトップ機の電源ユニットのコネクタのピンアサイン を参照).


□PC-9821C2-E02/PC-9821CX2-E02およびその同等品の場合
筆者はPC-9821C2-E02もPC-9821CX2-E02も所有しておらず,これらのボード上の34ピンコネクタの4ピンの結線先を確認することができません.ここではLogitecのLFD-19のMULTi/CanBe用コネクタと同じく,I/F上の34ピンコネクタの4ピンがNCであると仮定します.4ピンがNCでなかった場合には,この4ピンと嵌合する34ピンメスコネクタの4ピンを抜くなどする必要があります.
■MATE-A以外での使用
FD1231Tまたは5インチFDD内蔵機種の場合
メインケーブルを1本にまとめる場合には下の二つのケーブルのいずれかを作製します.I/F上の34ピンコネクタの4ピンがNCと予想されますので,マザーボード上のFDDケーブル接続用コネクタの4ピンから出力されるHEAD LOAD信号がI/Fに入力せず,従って外部フルピッチ50ピンコネクタ(外付けFDDユニット接続用コネクタ)に出力されません.このためマザーボード上のFDDケーブル接続用コネクタの4ピンに接続されているラインを分岐させ,外部フルピッチ50ピンコネクタの17ピン(HEAD LOAD信号ピン)に接続する必要があります(バッファICを挟んだ方がよいのかもしれません).コネクタの圧着(圧接)に必要な工具については,コネクタ圧着用の工具を参照して下さい.I/Fへの接続はボード上の2つのコネクタのどちらを使用しても構いません.


メインケーブルを2本にする場合には,1本目のケーブルとしてに,元々のFDDケーブルのマザーボード上のFDDケーブル接続用コネクタの4ピンに接続されているラインを分岐させて外部フルピッチ50ピンコネクタの17ピンに接続できるようにしたケーブルを作成します.元々のケーブルを加工するのでなく,新たに作成した方がよいでしょう.マザーボードのFDDケーブル接続用コネクタと接続される(べき)コネクタを,I/F上の2個の隣接コネクタのうちCバススロットから遠い方のものに接続します.また2本目のケーブルとして,1MB FDD I/F付属ケーブルの「MULTi/CanBe用」のケーブルを長くしたものを作製します.これは反転ケーブルではありませんので,PC/AT互換機用のFDDケーブルの,間に交叉のない部分(この部分の両端のコネクタの突起の向きは同じ)でも代用できます(注).これの一方の端をマザーボードのFDDケーブル接続用コネクタに,もう一方の端をI/F上のCバススロットに近い方のコネクタに接続します.
 注:PC/AT互換機用のFDDケーブルでは,すべてのケーブルが並列に接続されている箇所と,一部のケーブルが交叉(入れ替わり)している箇所とがあります.

FD1138T内蔵機種の場合
メインケーブルとして下に示す結線のケーブルを作製します.34ピンコネクタはコネクタの種類とピン番号 の "34ピンコネクタ②-(2)" です.外部50ピンコネクタ(外付けFDDユニット接続用コネクタ)の17ピンに結線するHEAD LOAD信号ラインは,他の3つのコネクタの9ピンへのラインのどこから分岐させても構いません.



サブケーブルは共通で,8ピンメスコネクタと12ピンメスコネクタを両端に持つケーブルです.下記の通り結線します.



■MATE-Aでの使用
メインケーブルは上の「MATE-A以外での使用」でのものと共通です.

サブケーブルは12ピンメスコネクタを両端に持つケーブルです.このサブケーブルのラインには,2つのコネクタの端子間を直結する「直結ルート」と,マザーボード上の12ピンコネクタからの信号をインバータにより反転させてI/F上の12ピンコネクタに入力させる「反転ルート」とがあります.

まず直結ルートを結線します.


次いで反転ルートを結線します.


インバータにはオープンコレクタタイプのTTL ICである74(LS)05や,シュミットトリガタイプの74(LS)14を推奨します.反転ルートの4本はマザーボード側からI/F側へ信号が流れます.インバータの向きに注意して下さい.
最後にインバータのVCCを本体の+5Vが取れるところに接続します.Ap2などでは内蔵機器用の電源コネクタがありませんが,HDD籠の電源コネクタ,内蔵FDDケーブル(FD1138T内蔵機種ではケーブルの1・3・5番),Cバスのバックボード裏面[Cバス端子のA49・A50・B49・B50(Cバスの信号を参照)]等から+5Vが取れます.Cバスボード上の+5Vライン(TTL ICの電源ラインなど)から電源を取ることも可能でしょう.また電源ユニットと接続されるマザーボードコネクタの裏面から電源を取ることもできるでしょう(PU716/PU726/PU729についてはPC-98/エプソン98互換デスクトップ機の電源ユニットのコネクタのピンアサイン を参照).


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