FD1139C・FD1139Tの分解と修理


FD1139Cの分解方法について述べます.基板上の電解コンデンサ(10V-10μF,2個)の交換を行うにはこの分解作業を行う必要があります.FD1139Tの場合も同様の手順になります.なお分解方法はFD1138TやFD1231Tと基本的には同じです.

■天板には左右で形状の異なるツメが4個あります.精密ドライバ等を用いて外します.


上段の図でのツメはFD1138Tのものとほぼ等しいですが,下段の図でのツメは内側に折れ曲がり,FDD側面に刺さるようになっていますので注意が必要です.また天板は後方で一部がビニルテープで留められていることがありますので,その場合はあらかじめそのテープを剥がしておきます.

■FDDの中程の位置に平棒状の金属部品(機能は不明)がありますので,これを外します.これは単に溝にはまっているだけなので簡単に外せます.

■メディア挿入口のフラップとイジェクトボタンを外します.これらは簡単に破損しますので注意して下さい.フラップのばねの掛かり方です.


■イジェクトボタンのはまっていた金具の突起部分をラジオペンチなどでFDDの内側に押し込みます(イジェクトボタンを深く押し込む形になります).
そうするとメディア格納部上部の金属板が外れて浮き上がりますので,ヘッドやフィルムケーブルなどに注意しながらその金属板を外します.この金属板の左右の側面にはグリスが塗られている部分がありますので十分注意して下さい.外したらFDD挿入溝などを掃除します.

■ターンテーブルや制御基板等が露出した状態となりますので,FDD内部を慎重に清掃します.

■電解コンデンサ(10V-10μF,2個)付近の様子です.赤文字の+は+5V側の意です.制御基板名は不明ですが,FDDは1993年4月製のものです.


電解コンデンサは直径3mmのものが取り付けられています.メディアを挿入した状態で制御基板とメディアとの距離は6mmです.私はは直径5mmの電解コンデンサに交換しました.メディアと干渉しないよう,取り付け時にコンデンサの腹が基板にぴったりとつくように足を曲げておきます.

これとは別な構成の制御基板(電解コンデンサの形状も別)も存在します.基板名はG8PYH-2-3で,FDDは1994年12月製です.これはPC-9801NS/Aに内蔵されていたもので,この機種はAp3などより出荷時期が後ですから,この電解コンデンサは四級塩品ではないかもしれません.なおいずれの制御基板も,134-857789-NO KU-0494V-0▲ のシルク印刷は共通でした.


電解コンデンサの近くには他の電子部品がいくつもあり,またヘッドと制御基板を繋ぐフィルムケーブルもすぐ近くにあるため,ハンダゴテを使った作業には注意が必要です.特にこのフィルムケーブルは長くて作業時にかなり邪魔になりますので,一方の端をコネクタから外してあらかじめ除けておく必要があります.私はこのフィルムケーブルを紙片で挟んでFDDのフレームにセロテープで固定しました.このケーブルは反発力が強く,反対方向に曲げてもすぐに戻ってくるため,ハンダゴテを使った作業を行う前に確実に固定しておくと安心です.


イジェクト時のメディアの戻りが悪い場合には,この金具の根元の巻きばね(上図左下の◎状の部分)に注油するとよいようです.ここのグリスが劣化するとこの金具の滑り(回転)が悪化するようです.

■ 作業が終了したら逆の手順で組み立てます.メディア格納部上部の金属板は,FD1138TやFD1231Tと同様に,位置合わせ後,イジェクトボタンのはまっていた突起部分をラジオペンチなどを使ってFDDの内側に押し込むとカチッとはまります.どのFDDでもそうですが,この金属板は絶対に無理にはめようとしないで下さい.はまり方がおかしいと少しでも感じたらすぐに位置合わせをやり直して下さい.作業を強行した結果どこかに引っかかって動かなくなったという場合には,無理な力で押したり引いたりすると金具を変形させてしまう危険性があります.また平棒状の金属部品の組み込みも忘れないよう注意して下さい.