PCRB02 (エプソン) エプソン製デスクトップ機,PC-486MU/MS/MV/MR/RS用内蔵RAMベースボード (これ自身0MB).PC-486SR/GRでは不動作事例がいくつか報告されているが, 筆者はこれらを含む正式対応でない機種での動作事例を確認していない. ボード上にSIMMソケット4本,8連ディップスイッチ2個,ロータリースイッチ 2個あり. SIMMソケットにはエプソン仕様のSIMMまたはJEDEC仕様のSIMMを増設可能. EPSON仕様のSIMMは2MB,4MB,8MBのものが使用可能(1MBのものは使用不可). JEDEC仕様のSIMMは16MBまでのものが使用可能(注1・2).  注1:本ボードへの増設用JEDEC仕様SIMMとして,エプソンからはPCSIM81(8MB)     とPCSIM161(16MB)が出ていたが,他社製のSIMMも増設可能と思われる.  注2:本ボードと同じメモリ制御チップが使用されているというI・Oデータ製     EP-RB02では32MBの(SIMM-IDのある)JEDEC仕様のSIMMが使用可能だが,     本ボードでもそうなのかは報告がなく不明.本ボードではSIMMソケット     ごとに装着されるSIMMの容量を8連ディップスイッチSW2により指定するが,     332MBに対応した設定は示されていない. ボード上の8連ディップスイッチによりSIMMの容量を指定すればよいため,メルコ製 ERFやI・Oデータ製EP-RB02と異なり,JEDEC仕様のSIMMはSIMM-IDのないものも使用 可能.EDO SIMMが使用できるかどうかは報告がないため不明. ・8連ディップスイッチSW1:増設するSIMMの種類の指定 1,2,3,4:SIMMの種類の指定  それぞれ,  ON■JEDEC仕様のSIMM  OFF■EPSON仕様のSIMM,あるいはSIMM不装着 5-8:つねにOFF-OFF-OFF-OFFF(システム予約・変更禁止) ・8連ディップスイッチSW2:JEDEC仕様のSIMMの容量の指定  1-2がSIMMソケット1,3-4がSIMMソケット2,5-6がSIMMソケット3,7-8が  SIMMソケット4にそれぞれ対応し,JEDEC仕様のSIMMの容量を指定  ON-ON■4MB  OFF-OFF■8MB  ON-OFF■16MB  OFF-ON■設定禁止 ・ロータリースイッチSW3, SW4:RAMボード上のメモリが割り当てられるメモリの  アドレス空間のスタートアドレスの指定  PC本体に実装されているメモリ容量に応じて,PCRB02が割り当てられるスタート  アドレスを指定する. 以下,SW3■SW4■スタートアドレス の順: 0■0■動作しない 1■0■1000000H~ 2■0■2000000H~ 3■0■3000000H~ 0■1■100000H~ 1■1■1100000H~ 2■1■2100000H~ 3■1■3100000H~ 0■2■200000H~ 1■2■1200000H~ 2■2■2200000H~ 3■2■3200000H~ 0■3■300000H~ 1■3■1300000H~ 2■3■2300000H~ 3■3■3300000H~ 0■4■400000H~ 1■4■1400000H~ 2■4■2400000H~ 3■4■3400000H~ 0■5■500000H~ 1■5■1500000H~ 2■5■2500000H~ 3■5■3500000H~ 0■6■600000H~ 1■6■1600000H~ 2■6■2600000H~ 3■6■3600000H~ 0■7■700000H~ 1■7■1700000H~ 2■7■2700000H~ 3■7■3700000H~ 0■8■800000H~ 1■8■1800000H~ 2■8■2800000H~ 3■8■3800000H~ 0■9■900000H~ 1■9■1900000H~ 2■9■2900000H~ 3■9■3900000H~ 0■A■A00000H~ 1■A■1A00000H~ 2■A■2A00000H~ 3■A■3A00000H~ 0■B■B00000H~ 1■B■1B00000H~ 2■B■2B00000H~ 3■B■3B00000H~ 0■C■C00000H~ 1■C■1C00000H~ 2■C■2C00000H~ 3■C■3C00000H~ 0■D■D00000H~ 1■D■1D00000H~ 2■D■2D00000H~ 3■D■3D00000H~ 0■E■E00000H~ 1■E■1E00000H~ 2■E■2E00000H~ 3■E■3E00000H~ 0■F■設定不可 1■F■1F00000H~ 2■F■2F00000H~ 3■F■3F00000H~ ※実際には,本体搭載メモリからコンベンショナルメモリの分を引いたメモリ  量に1を加えた値を設定することになる.例えば本体搭載メモリが5.6MBであ  ったら,SW3を0に,SW4を6にそれぞれ設定する.これはEPRB01などの増設RAM  ベースボードと共通. 上記の内容は,主としてEPSON PC`s HOMEPAGE(編) EPSON98開発公団(発行)の 同人誌,"Oh! EPSON PC" (2000年12月30日発行)の ペンネーム希望/○0o 氏の 記事,"EPSON PCとメモリ"(pp.55-64)に基づいていますが(ペンネーム希望/○0o 氏からは元データの使用許可をいただいています),ヤフーオークションその他で 本ボードの実物の画像を見たところ,いくつか誤記があることが判明しましたので, それを訂正した上で若干の情報の追加を行いました.なおこの記事は,後にEPSON98 サービス機構の2004年8月15日発行の同人誌,"E-SaPa別冊 蘇るEPSON PC伝説" に "EPSON PCとメモリ"(pp.38-46)として再録されましたが,そこでも本ボードの スイッチ設定に関する記載内容に変更は加えられていません.