PCRB01, PCRB8 (エプソン) エプソン製デスクトップ機,PC-386P,PC-486P/SE/SR/FE/FR/FS用内蔵RAM ベースボード.PCRB01は筆者の386GSでも使用できたため,同様の形状の EP-RB01やERFなどと同じく,486GR等でも使用可能と思われる.ボード上に SIMMソケット2本(PCRB8)または4本(PCRB01),6連ディップスイッチ1個, ロータリースイッチ2個あり.SIMMソケットにはエプソン仕様のSIMMを同容量 2本一組で増設可能(1MB,2MB,4MBのSIMMが使用可能).ただしPCRB8の場合, PC-386Pに限り1枚単位での増設が可能.PCRB8はそれ自身2MB(注),PCRB01は それ自身0MB.PCRB01にはボード上にPCRB01のシルク印刷があり,1699RM BOARD と UNIT 201157900 のシルク印刷もある.  注:0MBとの情報(2MBのSIMMを2本装着した状態のものが4MB品として出荷    されていたという)もある.そちらの方が正しいのかもしれない.下記の    通りPCRB8はPC-386P/486Pの時代に発売された製品であり,SIMMソケット    が2本なので,オンボード分のメモリが0MBであるのなら,最大で8MB分の    メモリしか増設できず,PC-386P/486Pとも,PC本体分と合わせても(公式)    認識上限の13.6MBまでメモリを内蔵させることができない.しかし    これらの機種では,マザーボードに直接エプソン仕様のSIMMを装着できる    ため,ここに4MBのものを装着すれば,13.6MBフル実装が可能となるから    である. PCRB8はPC-386P/486Pの時代に発売された.PCRB01はその後継製品である. PCRB8は動作クロックが25MHz以下のi486SX CPUの下で十分な性能を発揮する ように設計されているため,動作クロックが33MHzの機種で使用する場合には, 標準搭載の拡張メモリに比べ,読み書き速度が若干低下する. PCRB8をPC-486SR/FR/FS(いずれも動作クロックが33MHzの機種)に装着する場合, コンピュータ本体の拡張スロット下(拡張ビデオボードが装着されている場合は その下)に3本ジャンパスイッチを変更する必要あり. 以下,各ジャンパスイッチの変更前-->変更後の設定(「1側」とは,中央のピンと "1" と書かれている側のピンとをショート,「2側」とは中央のピンと "2" と 書かれている側のピンとをショートの意): ・PC-486SR   J11:2側 --> 1側   J12:1側 --> 2側   J13:1側 --> 2側 ・PC-486FR/FS   J10:2側 --> 1側   J11:1側 --> 2側   J12:1側 --> 2側 ※PCRB01ではこれらのジャンパスイッチの変更の必要なし(変更前すなわち  出荷時設定のままで使用). ※※PC-486SEのマザーボードを見ると,J13の位置のジャンパスイッチはJ16と  表記されている.J13はユーザーズマニュアルの誤記なのであろうか. ・6連ディップスイッチSW1 1:パリティチェックの指定  ON=パリティチェックを行わない  OFF=パリティチェックを行う 2:本体機種の指定  ON=PC-486P/SE/SR/FE/FR/FSで使用  OFF=PC-386Pで使用 3,4,5,6:システム予約(つねにOFF) ・ロータリースイッチSW2, SW3:RAMボード上のメモリが割り当てられるメモ  リのアドレス空間のスタートアドレスの指定  PC本体に実装されているメモリ容量に応じて,PCRB01/PCRB8が割り当てら  れるスタートアドレスを指定する. 以下,SW2■SW3■スタートアドレス の順: 0■0■動作しない 1■0■1000000H~ 2■0■2000000H~ 3■0■3000000H~ 0■1■100000H~ 1■1■1100000H~ 2■1■2100000H~ 3■1■3100000H~ 0■2■200000H~ 1■2■1200000H~ 2■2■2200000H~ 3■2■3200000H~ 0■3■300000H~ 1■3■1300000H~ 2■3■2300000H~ 3■3■3300000H~ 0■4■400000H~ 1■4■1400000H~ 2■4■2400000H~ 3■4■3400000H~ 0■5■500000H~ 1■5■1500000H~ 2■5■2500000H~ 3■5■3500000H~ 0■6■600000H~ 1■6■1600000H~ 2■6■2600000H~ 3■6■3600000H~ 0■7■700000H~ 1■7■1700000H~ 2■7■2700000H~ 3■7■3700000H~ 0■8■800000H~ 1■8■1800000H~ 2■8■2800000H~ 3■8■3800000H~ 0■9■900000H~ 1■9■1900000H~ 2■9■2900000H~ 3■9■3900000H~ 0■A■A00000H~ 1■A■1A00000H~ 2■A■2A00000H~ 3■A■3A00000H~ 0■B■B00000H~ 1■B■1B00000H~ 2■B■2B00000H~ 3■B■3B00000H~ 0■C■C00000H~ 1■C■1C00000H~ 2■C■2C00000H~ 3■C■3C00000H~ 0■D■D00000H~ 1■D■1D00000H~ 2■D■2D00000H~ 3■D■3D00000H~ 0■E■E00000H~ 1■E■1E00000H~ 2■E■2E00000H~ 3■E■3E00000H~ 0■F■設定不可 1■F■1F00000H~ 2■F■2F00000H~ 3■F■3F00000H~ ※実際には,本体搭載メモリからコンベンショナルメモリの分を引いたメモリ  量に1を加えた値を設定することになる.例えば本体搭載メモリが5.6MBであ  ったら,SW2を0に,SW3を6にそれぞれ設定する.これはEPRB01などの増設RAM  ベースボードと共通. 四級塩品かどうかは不明だが,PCRB01で使用されている松下製NHEシリーズ (表記はGE)のリード線タイプの電解コンデンサは,陰極側から液漏れする ため,基板の損傷が生じる前にニチコン製PSシリーズ等への交換を推奨.