IF-92B (TEAC) マルチベンダ非対応のCバスバスマスタSCSIボード.以下の本体ではバスマスタモード の設定で自動的にI/Oストリングスモード(CPU転送モード,PIO転送モード)に 切り替わる:PC-9801VM/UV/CV/UF/UR, PC-H98全モデル, PC-H98S全モデル, PC-286U また強制DMAモードは8086搭載機用.このモードでの使用に際してはTEACのPCシステム サポートセンターまで問い合わせのことと取扱説明書にあるが,サポートは既に終了. また以下の本体では本ボードは使用不可:PC-98DO/DO+/GS, PC-286C なおPC-9801VM/CV/UVでは,DMAチャネルの使用方法が異なったモデルが存在し, そのようなロットでは取扱説明書通りの設定では正常動作しない場合がある. TEAC製外付け6倍速CD-ROMドライブのCD-600Sのカタログ(1995年11月発行)には, PC-9821An(Ae? 資料の解像度が低く,型番の末尾が正確に読み取れない)では, 同社製IF-500(S),IF-501(S),IF-92B(S),IF-55B(S)にはCD-600Sを接続できない [IF-55TF(S)には接続可能]とある. 筆者がまりも氏作成のフリーソフトであるe10chk.exeを用いて調べたBIOS ROM 1.20の 本ボードの認識容量の上限は2015MBだった. ・8連ディップスイッチSW1:ボードのSCSI_ID,割り込みレベル,DMAチャネルの設定 1-2-3:SCSI_ID  ON-ON-ON:ID=7 4-5-6:割り込みレベル  OFF-OFF-OFF:INT0  ON-OFF-OFF:INT1  OFF-ON-OFF:INT2  ON-ON-OFF:INT3  OFF-OFF-ON:INT5  ON-OFF-ON:INT6 7-8:DMAチャネル  OFF-OFF:DMA0  OFF-ON:DMA2  ON-ON:DMA3 ・8連ディップスイッチSW2:BIOS_ROMの設定 286/386/486搭載ノーマルモード機  OFF-ON-ON-OFF-ON-ON-ON-ON (DC000H~DCFFFH) V30搭載ノーマルモード機  OFF-ON-ON-OFF-ON-ON-OFF-ON (DC000H~DCFFFH) ノーマルモード/ハイレゾモード両用機 (ハイレゾボード搭載機を含む)  OFF-ON-ON-OFF-ON-OFF-ON-ON (ノーマルモード時:DC000H~DCFFFH)                (ハイレゾモード時:EC000H~ECFFFH) ハイレゾモード専用機(PC-98XA)  OFF-ON-ON-OFF-ON-OFF-OFF-ON (EC000H~ECFFFH) BRANCH4670IIインターフェース(PC-9864L)を同時に実装する場合は, 本体機種にかかわりなく4, 5をONにすること. またROMアドレスが競合するためGP-IBボードとの併用は不可. ------------------------------------------------- アスキー書籍部編・PC-98シリーズ周辺機器スーパーチューンナップ (1994年発行) によれば,SW2の意味は以下の通り: ・8連ディップスイッチSW2:ローカルメモリアドレス,本体機種の設定 1-2-3:ローカルメモリアドレス(ノーマル)の設定  OFF-OFF-OFF:D0000h~D0FFFh  ON-OFF-OFF:D2000h~D2FFFh  OFF-ON-OFF:D4000h~D4FFFh  ON-ON-OFF:D6000h~D6FFFh  OFF-OFF-ON:D8000h~D8FFFh  ON-OFF-ON:DA000h~DAFFFh  OFF-ON-ON:DC000h~DCFFFh (出荷時設定)  ON-ON-ON:DE000h~DEFFFh 4-5:ローカルメモリアドレス(ハイレゾ)の設定  OFF-OFF:E8000h~E8FFFh  ON-OFF:EA000h~EAFFFh  OFF-ON:EC000h~ECFFFh (出荷時設定)  ON-ON:EE000h~EEFFFh 6-7:本体機種の設定  OFF-OFF:PC-98XA ON-OFF:CPUが8086/V30の機種  OFF-ON:ノーマル/ハイレゾ兼用機  ON-ON:CPUが286/386/486の機種 (出荷時設定) 8:変更禁止(出荷時設定ON) ------------------------------------------------- ・8連ディップスイッチSW3:I/Oポートアドレス,データ転送方式,IDサーチ時の 表示/非表示,ブートモードの設定 1-2:I/Oポートアドレス  OFF-OFF:CCXH (X=0, 2, 4)  ON-OFF:CDXH  OFF-ON:CEXH  ON-ON:CFXH 3:転送モード  ON:バスマスタモード  OFF:強制DMAモード  16MB以上のメモリを搭載した本体では強制DMAモードの設定のこと. 4:ブート時のID表示の有無  ON:ID表示  OFF:ID非表示 5:ブートモード  ON:高速ブートモード(HDDからのシステムの立ち上げに要する時間を短縮)  OFF:標準ブートモード  HDDが高速ブートモードでは認識できない場合は標準ブートモードに設定.  本体のリセットスイッチを押してシステムの再起動を行う場合,高速/標準いずれの  モードでもメモリチェック中に[GRAPH]キーを押し続けるとより高速にブートが可能.  ただしHDDの電源はリセットの少なくとも20秒前にはONしておくこと. 6-7-8:変更禁止 ・4連ジャンパスイッチJB1:DMA制御信号の優先順位の設定(変更禁止) つねに3-6,4-5ショート,1-8,2-7オープン ・SWピン:カードエッジ脇のスイッチピン.本体機種の指定 PC-9801U2/UV2/UV21/UV11/CV21/UR/UFではSWピンを逆向き(出っ張りがボード背面方向 になるよう)に変更する.その他の機種ではSWピンがCバスコネクタ側を向くようにする. 高速フォーマットモードについて: キーボードの[CAPS]キーと[カナ]キーの両方をONにした状態でMS-DOSのFORMATコマンド を用いてHDDの初期化あるいは領域確保を行うと,処理に要する時間が短縮できる. 高速フォーマットモードでは初期化時・領域確保時の検査をスキップしている.従って HDDの回復手段として初期化・領域確保を行う場合には高速フォーマットモードは使用 できない. ボード上には16V-47μFの表面実装型の電解コンデンサが4個ある(C1,C7,C20,C21). バイパスコンデンサの類かと思われるが,一部が失われているボードを見かけたので 記しておく.なお筆者の手元のボード(JCI-SIS△ 15553146-00 C.)ではC23の パターンへの電解コンデンサは実装されていない.