IF-2560 (ICM) PC-9801FA/FS/FX,およびMATE-AのSCSI専用スロット用SCSI I/F.新旧2つのタイプがあり, MATE対応版と呼ばれる新型は,ブラケット(ボード背面の金具)に灰字でM対応と書かれた 丸型の白い紙シールが貼られており,さらに基板上に多数のジャンパ線が追加されている. また両者は基板上の一部のICに異なるものが使用されている.ICMはMATE対応版の方だけを Windows95正式対応としていた. 筆者がまりも氏作成のフリーソフトであるe10chk.exeを用いて本ボードの認識容量の上限 について調べたところ(注),MATE対応版・非対応版ともに2015MBの壁ありという結果が 得られた.  注:Seagate製ST36421A(6.4GB,IDE HDD)をI・Oデータ製HDX-S40のIDE-SCSI変換基板    HDX-SC-3 IOD1A067(変換チップはHIMAWARI)に接続したものでテスト. SCSIエミュレータであるBlueSCSI V2で8GBの容量が扱えたとの報告もあるが (98好きさんの2023年5月16日のツイート  https://twitter.com/400katana_pc98/status/1658479040221818886 を参照),この ケースについては,CHSパラメータが92互換に設定されてあっために容量が認識できた ものであって,IF-2560のSCSI BIOS自体は掛算バグを持っているとの見解がある (Dさんの2023年6月8日のツイート  https://twitter.com/drachen6jp/status/1666643868228648962  https://twitter.com/drachen6jp/status/1666646426997358592  https://twitter.com/drachen6jp/status/1666649485173489665 を参照). ボード上に8連ディップスイッチ2個と4連ディップスイッチ1個あり. ・8連ディップスイッチSW1:SCSI ID,割り込みレベル,DMAチャネルの設定 1-2-3:SCSI IDの設定  OFF-OFF-OFF■0  ON-OFF-OFF■1  OFF-ON-OFF■2  ON-ON-OFF■3  OFF-OFF-ON■4  ON-OFF-ON■5  OFF-ON-ON■6  ON-ON-ON■7 (出荷時設定) 4-5-6:割り込みレベルの設定  OFF-OFF-OFF■INT 0 (出荷時設定)  ON-OFF-OFF■INT 1  OFF-ON-OFF■INT 2  ON-ON-OFF■INT 3  ON-OFF-ON■INT 5  OFF-ON-ON■INT 6 7-8:DMAチャネルの設定  OFF-OFF■Ch 0  ON-ON■Ch 3 (出荷時設定)  ※FIFOモードではデータ転送時にはDMAを使用しないがステータス等のコマンド 実行時にはDMAを使用する.  ※DMAチャネルをCh0に設定してある場合,本体のシステムセットアップメニュー で本I/FのチャネルにCh0,Ch1のいずれかを割り当てることができる. ・8連ディップスイッチSW2:本体機種,ROM有効/切り離しの設定 1-2-3-4-5-6-7:本体機種の設定  OFF-ON-ON-x-x-ON-ON■PC-9801FA/FS/FX,ハイレゾボードを装着していないMATE-A  OFF-ON-ON-OFF-ON-OFF-ON■ハイレゾボードを装着したMATE-A 8:ROM有効/切り離しの設定  ON■有効(出荷時設定)  OFF■切り離し ・4連ディップスイッチSW3:I/Oポートアドレス,転送モードの設定 1-2:I/Oポートアドレスの設定  ON-ON■CCxh (出荷時設定)  OFF-ON■CDxh  ON-OFF■CExh  OFF-OFF■CFxh 3:転送モードの設定  ON■W-FIFO転送 (出荷時設定)  OFF■DMA転送 4:未使用(出荷時設定:ON) MATE-Aではシステムセットアップメニューで内蔵固定ディスクを "切り離す" の設定に すると,内蔵固定ディスクがIDE HDDの場合でも,専用SCSI I/Fに接続されたファイル スロットSCSI機器や外付けSCSI機器も切り離されてしまう.これはPC-9821Ap2/As2, PC- 9821An,PC-9821Ap3/As3の各機種のガイドブックに記載があるが,平成5年2月の 日付のある3枚の正誤表を含め,PC- 9821Ap/As/Aeガイドブックには記載がない.