ERC-4000 (メルコ) エプソン製デスクトップ機,PC-386P, PC-486P/SE/SR/FE/FR/FS用の増設RAM ベースボード(4MB).ボード上に8連ディップスイッチ1個とロータリー スイッチ1個,3連ジャンパスイッチ2個あり.2本あるSIMMスロットにはエプソン 仕様のSIMMのみ取り付け可能(1MB,2MB,4MBのSIMMが使用可能).同容量の SIMMを2枚1組で増設のこと. ※本製品はPC-386Pの時代に発売されたエプソン製PCRB8の互換製品との見方があり,  どるこむの過去ログ,"ERC-4000について"  (http://weblabo.griffonworks.net/dorlog/2nddorcom/epson98/199808-199905/sled01120.html)  によれば,動作クロックが33MHz以上の機種ではメモリウェイトが不足するため,  動作に問題が出る(ボード自体が認識されない?)可能性があるという.  PCRB8では,動作クロックが33MHzの機種であるPC-486SR/FR/FSで使用する場合,  PC本体の拡張(Cバス)スロットの下のマザーボード上のJ11・J12・J13(PC-486SR)  あるいはJ10・J11・J12(PC-486FR/FS)の3つのジャンパスイッチ の設定(注1)を,  順に1側・2側・2側(「1側」とは,中央のピンと"1" と書かれている側のピンとを  ショート,「2側」とは中央のピンと "2" と書かれている側の ピンとをショート  の意)に変更する必要がある[本ウェブページの "PC-98用拡張ボードのスイッチ設定"  の "PCRB01, PCRB8 (エプソン)" を参照].本ボードでも同様の設定変更が必要  かもしれない(注2・3).   注1:出荷時設定は,PC-486SRではJ11が2側でJ12とJ13が1側.PC-486FRではJ10が      2側でJ11とJ12が1側.しかしどるこむの過去ログ,"あら、全部消えてしまった ^^;"     (http://weblabo.griffonworks.net/dorlog/2nddorcom/epson98/199808-199905/sled01444.html)      にある記述は,"PC-486FRのJ11の出荷時設定はユーザーズマニュアルには1側と      記載されているが,実際には2側" とも読める(しかし筆者はPC-486F族の      実物を所有しておらず,この点について確認できない).   注2:EPSON98サービス機構の2004年8月15日発行の同人誌,"E-SaPa別冊 蘇る      EPSON PC伝説" の "EPSON PCとメモリ"(pp.38-46)の記事では,ERC-4000が      装着されるPC本体側のジャンパスイッチの変更に関する記載がない.   注3:本ボードが増設されていたPC-486SE(動作クロックが25MHzの機種.ローカル      バスビデオボードの増設なし)では,J11・J12・J16のいずれも1側の設定と      なっていたという[おふがおさんの2023年3月20日のツイート     (https://twitter.com/OffGao6502/status/1637707757431435270)を参照].      J11が出荷時の設定から変更されているが,理由は不明. PCRB8は動作クロックが25MHz以下のi486SX CPUの下で十分な性能を発揮するように 設計されているため,動作クロックが33MHzの機種で使用する場合には,標準搭載の 拡張メモリに比べ,読み書き速度が若干低下する. ・ロータリースイッチSW1,8連ディップスイッチSW2(1-2):ERC-4000上のメモリ  のスタートアドレスの指定 以下,起動時にカウントされるメモリ量■SW1■SW2(1-2)■ERCのスタート アドレス の順 640+ 1024KB■2■ON-ON ■200000h(出荷時設定) 640+ 2048KB■3■ON-ON ■300000h 640+ 3072KB■4■ON-ON ■400000h 640+ 4096KB■5■ON-ON ■500000h 640+ 5120KB■6■ON-ON ■600000h 640+ 6144KB■7■ON-ON ■700000h 640+ 7168KB■8■ON-ON ■800000h 640+ 8192KB■9■ON-ON ■900000h 640+ 9216KB■A■ON-ON ■A00000h 640+10240KB■B■ON-ON ■B00000h 640+11264KB■C■ON-ON ■C00000h 640+12288KB■D■ON-ON ■D00000h 640+13312KB■E■ON-ON ■E00000h 640+14336KB■F■ON-ON ■F00000h 640+15360KB■0■OFF-ON ■1000000h 640+16384KB■1■OFF-ON ■1100000h 640+17408KB■2■OFF-ON ■1200000h 640+18432KB■3■OFF-ON ■1300000h 640+19456KB■4■OFF-ON ■1400000h 640+20480KB■5■OFF-ON ■1500000h 640+21504KB■6■OFF-ON ■1600000h 640+22528KB■7■OFF-ON ■1700000h 640+23552KB■8■OFF-ON ■1800000h 640+24576KB■9■OFF-ON ■1900000h 640+25600KB■A■OFF-ON ■1A00000h 640+26624KB■B■OFF-ON ■1B00000h 640+27648KB■C■OFF-ON ■1C00000h 640+28672KB■D■OFF-ON ■1D00000h 640+29696KB■E■OFF-ON ■1E00000h 640+30720KB■F■OFF-ON ■1F00000h 640+31744KB■0■ON-OFF ■2000000h 640+32768KB■1■ON-OFF ■2100000h 640+33792KB■2■ON-OFF ■2200000h 640+34816KB■3■ON-OFF ■2300000h 640+35840KB■4■ON-OFF ■2400000h 640+36864KB■5■ON-OFF ■2500000h 640+37888KB■6■ON-OFF ■2600000h 640+38912KB■7■ON-OFF ■2700000h 640+39936KB■8■ON-OFF ■2800000h 640+40960KB■9■ON-OFF ■2900000h 640+41984KB■A■ON-OFF ■2A00000h 640+43008KB■B■ON-OFF ■2B00000h 640+44032KB■C■ON-OFF ■2C00000h 640+45056KB■D■ON-OFF ■2D00000h 640+46080KB■E■ON-OFF ■2E00000h 640+47104KB■F■ON-OFF ■2F00000h 640+48128KB■0■OFF-OFF■3000000h 640+49152KB■1■OFF-OFF■3100000h 640+50176KB■2■OFF-OFF■3200000h 640+51200KB■3■OFF-OFF■3300000h 640+52224KB■4■OFF-OFF■3400000h 640+53248KB■5■OFF-OFF■3500000h 640+54272KB■6■OFF-OFF■3600000h 640+55296KB■7■OFF-OFF■3700000h 640+56320KB■8■OFF-OFF■3800000h 640+57344KB■9■OFF-OFF■3900000h 640+58368KB■A■OFF-OFF■3A00000h 640+593932B■B■OFF-OFF■3B00000h 640+60416KB■C■OFF-OFF■3C00000h 640+61440KB■D■OFF-OFF■3D00000h 640+62464KB■E■OFF-OFF■3E00000h 640+63448KB■F■OFF-OFF■3F00000h ・8連ディップスイッチSW2(3-4-5-6-7-8):パリティチェックの有無,本体機種の  指定 3:パリティチェックの指定  ON=パリティチェックを行わない  OFF=パリティチェックを行う(出荷時設定) 4:本体機種の指定  ON=PC-486P/SE/SR/FE/FR/FSで使用  OFF=PC-386Pで使用(出荷時設定) 5-6-7-8:システム予約:つねにOFF-OFF-OFF-OFF ※上記のどるこむの過去ログによれば,SW2の8はSW2の4とともに機種毎のメモリ  ウェイトの調整を行うためのものという.本資料でのSW2の5-6-7-8の設定は  PC-386PユーザーズマニュアルとPC-486Pユーザーズマニュアルの記載に拠ったと  記憶しており,どの機種でSW2の8をONに設定するものかは不明.動作クロックが  16MHzあるいは25MHzのPC-386PとPC-486P/SEではOFFに設定することを確認して  いるが,動作クロックが33MHz以上の機種でONに設定するのであろうか?  しかしEPSON98サービス機構の2004年8月15日発行の同人誌,"E-SaPa別冊 蘇る  EPSON PC伝説" の "EPSON PCとメモリ"(pp.38-46)の記事では,ERC-4000の  SW2の8は本体機種にかかわりなくOFF固定とある. ・3本ジャンパスイッチJP1,JP2:変更禁止 JP1,JP2とも出荷時設定(1-2ショート)のまま使用のこと.