98ノート/ラップトップのACアダプタ


98ノート/ラップトップ本体と対応するACアダプタの一覧です.

98ノートのACアダプタについては,当初,風早彦さん,ふっくんさん,sagiyamaさん,sa@Meさん,NANAYAKUさん,ちとせ@ぽっぷすさん,MSRさん,鷹駆さん,ozekiさん,真空管猫さん,まなまなさん,X1CSさん,眞日津さん より情報をいただき,後日現物を全種類入手して内容を確認しました.また試運転さんより,PC-9801PのACアダプタに関する情報と記事中の誤記についてのご指摘をいただきました.なおコネクタのピンアサインは,ACアダプタのラベルの記載に従っています.

正式対応品でないACアダプタで代替する場合(注)には,出力電圧(本来のACアダプタのものに比べて高すぎるものは危険です)と電流値(電源容量が不足する場合には,パワートランジスタ等が破壊され,ACアダプタ内部が焼損することがあるといいます)に注意する必要があります.なおバッテリーはその種類(ニッカド,ニッケル水素,リチウムイオン:98ノートのバッテリー種別分類 を参照)により充電特性が異なるため,バッテリー(カレンダ時計保持用コイン電池やレジューム用の電池ではなく)の充電も行おうとする場合には,バッテリーの種類も考慮した上で代替ACアダプタの選定を行わないと非常に危険です.正式対応品でないACアダプタを使用する場合には,バッテリーを充電することは断念し,バッテリー充電回路には給電を行わないのが無難に思えます.
 注:自験例を含め,PC-9801N-12(PU479),PC-9801N-17L(PU493),PC-9801NC-12(PU707),PC-9821NE-U01(ADP01),PC-9821N-U01(ADP21)などで,主として電解コンデンサ(注1)の液漏れに起因する故障の発生を確認しています.98ノート/ラップトップ用のACアダプタは,すべてが製造から相当な時間が経過しており,発熱も大きく,また酷使されてきたものも多いと考えられる上,四級塩電解コンデンサが使用されている(ものがある)ため,今後は修理もしくは他のACアダプタでの代替(注2・3)の必要性が増すものと思われます.
   注1:同一型番のACアダプタでも,使用されている電解コンデンサの容量や個数が異なる場合があることが明らかになっています.電解コンデンサの交換を行う場合には,電解コンデンサを手配する前にお手元の実物を分解して,実際に使用されている電解コンデンサの型番・サイズ・容量・個数を確認して下さい.
   注2:コネクタ部分には大電流が流れますので,コネクタを付け替える際には,ACアダプタの定格と交換先のコネクタの接点容量等を考慮する必要があります(GELのJUNK部屋 --> PC9821Nr15/S10ACアダプターは大切だ! などを参照).
   注3:代替用のACアダプタの候補は,検索エンジンやインターネットオークションサイトなどで "出力電圧値 ACアダプタ"("19V ACアダプタ" など)の語で検索すると見つかるでしょう(PC本体接続用コネクタの形状は合わないものが殆どでしょうが).但し出力電流値が少ないものもありますので注意が必要です.また具体的な型番などは不明ですが,最近のノートPC用のACアダプタには,コードの被覆が薄く,安全性に問題があるものもあるといいます(第三研究所@TRISSさんの2022年2月14日のツイート を参照).代替品の選定においてはこのような点にも注意が必要でしょう.


■PC-9801N-12(PU479)
PC-9801N/NV/NS/E用
PC-9801N-12Lで代替可能
出力はDC14V-1.2A
コネクタは丸ピン・センターマイナス
実際の出力電圧はDC15V(14.93V)との指摘があります[えふでぃ~1155Dさんの2021年3月12日のツイート,Takahiro Yamadaさんの2023年5月14日のツイート,横山彰久 (1993). 出かけるときは忘れずに!! ノートパソコンの非常用バックアップ電源. 株式会社アスキー(編著), 98バリバリチューン2, pp100-101, アスキー(注). を参照].実際にDC15Vが出力される一般的なスイッチング電源での代替が可能との情報もあります[小高輝真 (1993). きみにもできる? 周辺工作入門. 株式会社アスキー(編著), 98バリバリチューン, pp.56-63, アスキー. を参照].また使用されている電解コンデンサの耐圧と容量のデータが,廃基板工作員さんの2024年5月25日のツイート に掲載されています.
 注:この記事では,直列に接続された+9V電池(006P)の出力(+18V)を三端子レギュレータの7815(最大出力源流1A)により+15Vに降圧したものをレジューム状態(電流が足りないため通常の駆動には不適)の98ノートに供給するという工作について書かれています.

DC12V電源(普通乗用車のシガーライターソケット等)での代替も可能といいます[小高輝真 (1993). きみにもできる? 周辺工作入門. 株式会社アスキー(編著), 98バリバリチューン, pp.56-63, アスキー. を参照].なおDC-INの入力電圧が9.4Vを下回るとPC本体の電源が切れるということですが[小高輝真 (1993). きみにもできる? 周辺工作入門. 株式会社アスキー(編著), 98バリバリチューン, pp.56-63, アスキー. を参照],逆に言えば,9.4V-15V(実際には15Vを多少超えても大丈夫かもしれませんが)をDC-INから供給すれば.PC-9801N-12対応機種は(なんとか)動作するということでしょう.

■PC-9801N-12L(PU710)
PC-9801NS/L/NS/T/NS/A/NS/R/NL/R/P用
PC-9801N-12で代替可能
出力はDC14V-1.2A
コネクタは丸ピン・センターマイナス
実際の出力電圧はDC15Vとの指摘があります(岩崎浩文さんの2021年3月18日のツイート,えふでぃ~1155Dさんの2021年3月12日のツイート を参照).また内部の画像と使用されている電解コンデンサに関するコメントが,Hirofumi Iwasaki / 岩崎浩文さんの2021年3月18日のツイート(12)に,電解コンデンサの耐圧と容量の値に関するデータが,とうふさんの2021年11月14日のツイート と おかゆメンタルさんの2022年5月20日のツイート で報告されています.25V-470μF,25V-82μF,35V-56μFの三つががLXFで,200V-82μFのものはLXFではないようですが,液漏れはしているようです.

異なる電解コンデンサが使用されているものも確認しました.この個体では出力電圧が+11Vしかなく,通電時にケース外でも変質した四級塩電解液特有の臭気が感じられました.ケースを開けたところ,電解液が基板裏に大量に漏れ出していました.



ちゃんご56さんの2021年11月12日のツイート(12)に,ACアダプタ側のコネクタとPC本体側のコネクタの交換用部品の情報があります[順に MP-121CF/2.1mm標準DCプラグ(4A) 内径2.1mm 外径 5.5mm,MJ-179PH/2.1mm標準DCジャック(4A) 基板取付用].

他にPC-9801NS/Tなどのファーストバッテリ(PC-9801N-11)と排他使用のPC-9801N-17Lがあります.これはPC-9801N-11の代わりに装着するACアダプタで,別名PU493,出力はDC15V-1.4Aです.形状はPC-9801N-11と似ていますが,横方向に7本の溝があり,また端子側で傾斜しています(傾斜の途中,2つの小さな丸いゴムが両端近くについています).電源ケーブルはよく見かけるメガネ型コネクタのものです.筆者はキュービジョンのWIN-note 98を取り付けたPC-9801NS/AのACアダプタとして,PC-9801N-12LとPC-9801N-17Lを同時使用していました(このような使い方に問題があるかどうか筆者には分かりませんが,このNS/Aは今でも動作しています).PC-9801N-11と排他使用のACアダプタにはPC-9801N-17(別名PU487,DC10.6V-1.2A)もあります.なおPC-9801N-17Lには大量に液漏れする電解コンデンサが使用されているらしく,ケースの外部にまで電解液が漏れ出している個体をいくつも確認しています.


■PC-9801NL-12(PU717)
PC-9801NL専用
出力はDC12V-1.2A
コネクタは丸ピン・センターマイナス
PC-9801N-12/-12Lのものよりコネクタが大きく,これらのACアダプタでの代用はできないといいます[パソコン部屋 --> PC-98NLの紹介(2021年6月12日の記事)を参照].

■PC-9801NS-12(PU492)
PC-9801NS専用
出力はDC16V-1.6A
コネクタは下図を参照



PC-9801LV用のPC-9801LV-12(PU462)のP1出力(DC16V-2.5A)がコネクタのピンアサイン・出力電圧とも同じですが,実際の代替使用報告はないようです.また本体機種不明(型番と最大出力電流値から,ノート型N5200であるN5200/03N辺りの機種用でしょうか)のN5228-23(PU488,DC18V-1.2A)もコネクタのピンアサインは一致しますが,出力電圧値がやや高く,また代替使用報告もありません.

他の2本より細い "記載なし" のピンはNCでも動作するといいますので,嵌合の安定性を増すために用意されているものなのかもしれません.

PC-9801NS本体はACアダプタの出力がわずかDC6V-1Aでも動作はするといいます[おふがおさんの2023年5月26日のツイート(12)を参照].

■PC-9801NC-12(PU707)
PC-9801NC/NA/NA/C/NX/C用
PC-9821LD-U01で代替可能(保証外)
出力はDC14V-2.2A
コネクタは下図を参照


任天堂製Wii用のRVL-002(出力DC12V-3.7A,ビーケーエム製)での代替(コネクタ部分は3Dプリンタで作成)の試みがあります(神鈴にけさんの2022年6月12日のツイート を参照).

■PC-9821NE-U01(ADP01)
PC-9821Ne専用
出力はDC19V-1.7A
コネクタは下図を参照


C端子は+端子と0.11Ωの抵抗を介して接続されるとともに,1kΩの抵抗を介してC358CというICの3ピンと接続されているといいます(おふがおさんの2020年7月25日のツイート を参照).

■PC-9821LD-U01(ADP22)
PC-9801NL/A,PC-9821Lt/Ld/Nm/Nd2/Ne3用
PC-9801NC-12で代替可能(保証外)
出力はDC14V-2.0A
コネクタは下図を参照



■PC-9821NB-U01(ADP75)(注)
PC-9821Nb7/Nb10/La7/La10/Ls12/Ls13/Ls150用
出力はDC13.5V-2.5A
コネクタは下図を参照
"本体停止中" とは充電時の意
 注:型番でなくモデル名にADP-75の文字列を含むNEC製ACアダプタ(ADP-75SB EB,ADP-75RB A等)は出力電圧もコネクタの形状も異なる別物のため注意.


NbとLa10で任天堂製Wii用のRVL-002(出力DC12V-3.7A,ビーケーエム製,角が欠けている側のピンが-端子)の動作報告があります(保証外).但しバッテリーの充電は行っていません(yqkさんの2022年2月15日のツイート,ELSさんの2023年6月25日のツイート を参照).

Nbでは1・2両端子に電圧を印加しないと動作しないとの報告があります(てんまにちゃんさんの2022年3月10日のツイート を参照).

La10本体内部の電源基板コネクタ(?)のアサインがELS3softwereさんの2023年3月6日のツイート に掲載されています.

■PC-9821NR-U01(ADP52)
PC-9821Nr12/Nr13/Nr15/Nr150/Nr166/La13/Nw133/Nw150/Nr233/Nr266/Nr300用
PC-98NXノート用のPC-VP-WP01(PC-9821NR-U01の名称変更),PackardBellNEC製のVERSA6000シリーズ用のADP74(出力DC18.5V-2.45A)の動作報告あり(保証外)
出力はDC19V-2.4A
コネクタは下図を参照


このACアダプタのコネクタは割れやすいようで(着脱時に力が加わるためでしょうか),ハウジング(これもそう呼ぶのでしょうか.プラスチック製のケース部分)の一部が失われて内部のケーブルが露出しているものを割に見かけます.

出力は実際にはDC19.3V程度といいます(Takeruさんの2022年5月28日のツイート を参照).

動作確認程度であれば,任天堂製Wii用のRVL-002(出力DC12V-3.7A,ビーケーエム製)もPC-9821Nr15で使用できたとの報告があります(ELSさんの2023年6月25日のツイート を参照).

■PC-9821N-U01(ADP21)
PC-9821Nd/Ne2/Np/Ns/Nf用
PC-9821NA-U01で代替可能(保証外)
出力はDC13V-4.1A(53.3W以下で使用のこと)
コネクタは下図を参照


PC-9821NA-U01との違いはAC入力の範囲です.PC-9821N-U01は100Vのみの対応ですが,PC-9821NA-U01は100-240Vに対応(国外での使用も可能ということでしょう)します.筆者はPC-9821N-U01とPC-9821NA-U01を区別せずに使用していました.なおどるこむの過去ログ,[2175] PC-9821Ne2 からリンクされていた図(Internet Archiveには保存されていません)では,Vccが+11.5V(Vcvは+13.5Vとなっていましたが,誤記でしょう.またこの図では-はS.G.と表記されています)となっており,これがACアダプタに記載されているVccの値というのですが,筆者の所有するPC-9821N-U01にはこの記載はありません.PC本体のマニュアルの方に記載があるのかもしれませんが,筆者はこの情報に関しては確認できていません.

きょろサンチームさんの2021年1月29日・30日(12345678)・4月17日のツイートに,分解方法と電解コンデンサに関する資料が掲載されています.またふゆき@パンタロンさんの2024年9月30日のツイートに,この資料のものとは異なる電解コンデンサの資料があります.


Npで任天堂製Wii用のRVL-002(出力DC12V-3.7A,ビーケーエム製)の動作報告があります(えふでぃ~さんの2022年5月16日17日 のツイートを参照).12VはVcv・Vcc両端子に印加し,CONT端子はNCとのことです(えふでぃ~さんの2022年7月15日のツイート を参照).なおPC本体内部に短絡箇所があると[このケースでは液晶パネルのコンデンサの液漏れによる基板の短絡]RVL-002内部の保護回路が動作しますが,PC-9821N-U01(ADP21)はPC本体内部に短絡箇所があっても電源を供給し続けるといいます(つねごんさんの2022年5月17日のツイート も参照).RVL-002による代替は下のPC-9821NA-U01(ADP73)でも多く報告されていますので,そちらも参照して下さい.

■PC-9821NA-U01(ADP73)
PC-9821Nx/Na7/Na9/Na12/Na13/Na15用
PC-9821N-U01で代替可能(保証外)
出力はDC13V-4.1A(53.3W以下で使用のこと)
コネクタは下図を参照


PC-9821N-U01との違いはAC入力の範囲です.PC-9821NA-U01は100-240Vに対応しますが,PC-9821N-U01は100Vのみに対応します.PC-9821NA-U01側ではCONT端子に+13Vの電圧が出力されてはいるものの,PC本体(Na12/H8)側ではCONT端子と電源端子との間に導通はなく,またPC-9821NA-U01のCONT端子を接続しなくても,PC本体(Nx/C7)の起動は可能で,バッテリーの充電(注)も可能といいます[yqkさんの2020年10月29日(12)と11月1日のツイートを参照].またPC-9821NA-U01をPC本体(Na13)に接続した場合,CONT端子の電圧は,PC本体の緑のインジケーターが点灯中は+12V・消灯中は0Vとなるが,電源がすぐ落ちるPC本体(Na7)では電源オン直後に短時間+12Vとなり,すぐ0Vに落ちるため,CONT端子はPC本体からACアダプタに電源の状態を通知する[充電完了後にバッテリー充電側端子へのACアダプタからの出力を停止する(?)]ためのものと考えられ,結論としては,使用上はCONT端子はNCでもよいということになるようです(yqkさんの2020年11月5日2021年1月23日10月24日のツイートを参照).CONT端子の役割を,負荷に対するフィードバック制御に関するものや(つねごんさんの2021年10月24日のツイート を参照),待機電力をコントロールするためのもの(てんまにちゃんさんの2022年1月20日8月13日のツイートを参照)とみる人もいます.
 注:PC-9821Naのバッテリーは,満充電状態であってもACアダプタのプラグを一度抜いて挿し直すと再び充電が始まってしまうといいます(てんまにちゃんさんの2022年8月17日のツイート を参照).

ex709さんの2021年10月12日のツイート(1234567) と つねごんさんの同日のツイート に,PC-9821NA-U01の分解方法と電解コンデンサに関する資料が掲載されています.電解コンデンサに関するデータはわんくんさんの2022年3月25日のツイート でも報告されています.

保証外ですが,Na12で任天堂製Wii用のACアダプタであるRVL-002(出力DC12V-3.7A,ビーケーエム製)の動作報告があります(注1・2・3・4・5・6・7).但し2ピンコネクタ(角が欠けている側のピンが-端子)を交換する必要があります.またNa12ではVcvとVccのどちらの端子に+12Vを印加しても動作可能とのことです(ちまちまさんの2020年10月10日のツイートを参照).このツイートの画像でもCONT端子がNCとなっています.
  注1:筆者はこの情報の初出を明らかにできていませんが,業者(ということは電子回路の専門家でしょう)が修理して販売しているNa(?)に添付されているACアダプタにも,RVL-002のコネクタを付け替えたものがあるといいます(yqkさんの2020年12月4日のツイートを参照).このコネクタは3Dプリンタで作成されたもののようにも見えます.このRVL-002は大変な数が出たものでしょうから,入手性もよいでしょう.
  注2:神鈴にけさんの2021年10月17日のツイート によれば,過負荷への対策はなされているので,電流値がPC-9821NA-U01のもの(4.1A)よりも少し足りない(3.7A)ことによる使用上の危険性はないだろうとのことです.
  注3:他機種用のACアダプタを接続する場合には,のびっこサンチームさんの2022年2月1日のツイート と yqkさんの2022年2月1日(12)・2日2023年9月7日のツイートも参照.
  注4:本体との接続用特殊コネクタ部分を自作した例があります[のびっこサンチームさんの2022年2月24日(1234)・27日(123)・3月2日(12)・26日のツイートを参照].大電流が流れるため,ケーブルは十分な太さのものを用いるべきでしょう[のびっこサンチームさんの2022年4月6日11日のツイートを参照(ツイート中のAWMはAWGの誤記)].
  注5:RVL-002のコネクタに合わせて本体側のコネクタを交換するというアイディアもあります[のびっこさんの2022年10月25日のツイート,ELSさんの2023年4月30日(12)・2024年11月4日のツイートを参照].
  注6:PC-9821Na12のDC/DC変換基板(PUD66A,808-891801-00 2)上のレギュレータ(LTC1142,LTC1148)は,データシート上は入力電圧が18Vまでは問題なく動作することになっており,実際にNa12に15Vを供給しても動作したとの報告があります(のびっこサンチームさんの2022年4月8日15日のツイートを参照).PC-9821Na族のDC/DC変換基板については,マザーボード上の四級塩電解コンデンサの交換 も参照.
  注7:バッテリーの充電も行う場合には,RVL-002では電流値が不足するため保護回路が動作し充電ができない(12V出力なら6Aクラスの電流が必要)といいます[てんまにちゃんさんの2022年8月17日のツイート(12)を参照].

■PC-9821L2-U01(ADP72B)
PC-9821Lt2専用
出力はDC13.5V-3.0A
コネクタは下図を参照


Lt2は,1ピンにGNDを接続し,2ピンか3ピンの一方に+12Vを印加するだけで動作可能との報告があります[おふがおさんの2020年5月30日のツイート(12)を参照].なおヤフーオークションのLt2の出品物画像の中にも,結線先のピンは読み取れませんでしたが,他の機種用のACアダプタの2本のコードのみを結線して本体を動作させているものがありました.

■PC-98HA-12(PU499)
PC-98HA専用
出力はDC12V-0.8A
コネクタは丸ピン・センターマイナス

■PC-98LT-12(PU437)
PC-98LT専用
ACアダプタ本体からの出力は3系統.P1出力はケーブル直付け,J1・J2出力はACアダプタ本体にジャック(メスコネクタ)あり
P1・J1がDC10V-2.3A,J2がDC7.5V-0.2A
P1出力からのケーブル,およびJ1・J2出力に接続されるケーブルのコネクタはいずれも丸ピン・センターマイナス

"プリンタ用パワーケーブル" というケーブルが付属していたことから,J1・J2出力によりプリンタ等の周辺機器にも電源供給できるようになっていたものと思われます.
また使用されている電解コンデンサの耐圧と容量に関する資料が,katmaiさんの2021年9月22日のツイートにあります.

■PC-9801LV-12(PU462)
PC-9801LV専用
ACアダプタ本体からの出力は2系統.P1出力はケーブル直付け,J1出力はACアダプタ本体にジャック(メスコネクタ)あり
P1がDC16V-2.5A,J1がDC10V-1.5A
P1出力からのケーブルのコネクタは下図を参照.J1出力に接続されるケーブルのコネクタは丸ピン・センターマイナス

"プリンタ用パワーケーブル" というケーブルが付属しており,またPC-PR102TL3/PC-PR102TL2/PC-PR102TLまたはPC-9801LS-07にも電源供給が可能ということですので,J1出力により周辺機器にも電源供給できるようになっていたものと思われます.


なおPC-9801LX/LS/Tは電源ユニットを本体に内蔵していますので,これらの機種用のACアダプタはありません.


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