VFOなし異種FDD内蔵用ケーブル


FD1231T内蔵機種,FD1138T内蔵機種ともに,内蔵FDDケーブルにはVFOを内蔵していないFDDを2台まで接続することができます.ここでは,元々内蔵されていたFDDとは異なる種類のFDDを内蔵させるためのケーブル,および元々内蔵されていたFDDと,それとは異なる種類のFDDとを混在接続するためのケーブルについて述べます.

5インチFDD内部増設用ケーブルFDDの信号レベルとターミネータの値の記事も参照して下さい.


■異種3.5インチFDD内蔵用ケーブル
(1) FD1231T内蔵機種にFD1138Tを内蔵させるためのケーブル
これについては,結線資料がすでにウェブ上で公開されています.
・早川君のロボットページ --> pc9821
・HAMLIN's PAGE --> FDD関係 --> FDD_8 26pinFDDを34pinM/Bで使用するための特殊ケーブル

IDOL JAPAN製ID-5FB(FD1138T内蔵機種のファイルベイにFD-55GFRを増設するためのキット)をFD1231T内蔵機種で使用するためのオプションケーブルであるIFC-05も,信号の接続はこれらのケーブルのものと同様と思われます.APさんよりいただいたIFC-05の画像を縮小して下に掲載します.


FD1138TはFD1231Tと厚さおよびイジェクトボタンの位置と形状が異なりますが,BX4,Xe10,Xa7,V7といった,3.5インチFDDベイに34ピンFD1148Tが取り付け可能な機種(3.5インチFDDベイの横ネジ穴が縦長の機種:Pentiumを搭載した初期の機種に多いと予想します)では,フロントマスクの加工なしでFD1231T内蔵機種に取り付けられます(HAMLIN's PAGE --> FDD関係 --> FDD_32 FD1138TのPC-9821Xa7への取付 を参照).それ以外の機種では,3.5インチFDDベイの横ネジ穴の位置がFD1138Tのものと合わないため(FD1138Tと26ピンFD1148Tの違い の末尾も参照),固定方法を工夫する必要があり,またフロントマスクの加工も必要になる場合があります(hadsnさんにご指摘をいただきました).なおファイルベイを利用して取り付けることもできます.

(2) FD1138T内蔵機種にFD1231Tを内蔵させるためのケーブル
以下,マザーボード上の30ピンコネクタピン番号 (その信号名)- FD1231Tの34ピンコネクタピン番号 (その信号名) の順です.


マザーボード上のコネクタ,FD1231TのコネクタのいずれにおいてもGNDピン同士は互いに導通がありますが,GNDラインはコネクタ間でできるだけ多く結線するのがよいでしょう.

FD1231TはFD1138Tよりドライブが厚いため,FDDベイのスペースにドライブが入りません.FDDベイの加工は容易ではありませんので(フロントマスクの加工ないし撤去も必要です),ファイルベイに取り付けることになるでしょう.

(3) FD1138T内蔵機種にFD1138TとFD1231Tとを内蔵させるためのケーブル
1台目のFDDをどちらのタイプにするか決め,(2)と元々内蔵されているFDDケーブル(またはFD1138T 2台内蔵用ケーブル)を参考に結線します.

下はPC-9801BX2/U2で(2)と(3)のケーブルのテストを行った時の様子です[右はFD1138Tが1台目,FD1231Tが2台目の設定の場合].



(4) FD1231T内蔵機種にFD1138TとFD1231Tとを内蔵させるためのケーブル
これについては作製の機会を持てておりませんが,(1)と元々内蔵されているFDDケーブル(またはFD1231T 2台内蔵用ケーブル)とを参考に作成できるでしょう.どちらのFDDを1台目にするかによって結線の仕方を変更する必要があります.

■異種5インチFDD内蔵用ケーブル
これまでのところ,VFOなし5インチFDDであるNECのFD1155C,FD1158C,EPSONのSD-680L,TEACのFD-55GFR/FD-155GF 612,MITSUBISHIのMF504C-310M,SAFRONICのDS-35A[K]([K] は□の中にK),VFOを無効にしたNECのFD1155Dが,それぞれFD1231T内蔵機種とFD1138T内蔵機種に単独接続,同種・異種5インチFDD混在接続,3.5インチFDDとの混在接続のいずれの条件でも使用できることを確認しています.ただし読み書きは基本的に2HDモードのみ可能です(FD1155Dなどの一部のFDDでは2DDモードでの使用も可能).FD1231T内蔵機種では,他にY-E DATAのYD-380B,SAFRONICのDS-53A[K]([K] は□の中にK),FUJITSUのFMV-FD522などの動作報告があります.

(1) FD1231T内蔵機種の場合
5インチFDD内部増設用ケーブルの「FD1231T内蔵機種にVFOなし5インチFDDのみを2台内蔵させるケーブル」が対応します.

(2) FD1138T内蔵機種の場合
30ピン-34ピン変換ケーブル(ファイルベイアダプタ付属ケーブル同等品)で,34ピンオスコネクタの代わりに5インチFDD用コネクタ(34ピンカードエッジメスコネクタ)を2個取りつけたものが対応します(注).
 注:FD1158Cの場合は,5インチFDD用コネクタはカードエッジタイプではなく,3.5インチFDD用のものと同様なピンタイプ(MILコネクタ)です.

下はマザーボード内部で30ピン-34ピン変換ケーブル(ファイルベイアダプタ付属ケーブル同等品)と同等の結線がなされているPC-9801BX2/U2において,マザーボード上の34ピンオスコネクタに34ピンメスコネクタ1個と34ピンカードエッジメスコネクタ2個を並列に取り付けたケーブルを接続して,FD1158CとSD-680Lの混在接続テストを行った時の様子です[FD1158Cは1台目,SD-680Lは2台目の設定.2HDモードのテストでしたので,後者のDensity信号の反転は行っていません].



■3.5インチFDDと5インチFDDを内蔵させるためのケーブル
(1) FD1231T内蔵機種にFD1231Tと5インチFDDとを内蔵させるためのケーブル
5インチFDD内部増設用ケーブルの「FD1231T内蔵機種にFD1231T 1台とVFOなし5インチFDD 1台を内蔵させるケーブル」が該当します.

(2) FD1138T内蔵機種にFD1138Tと5インチFDDとを内蔵させるためのケーブル
コネクタの配置は,FD1138T接続用26ピンメスコネクタ ―― マザーボードとの接続用30ピンメスコネクタ ―― 5インチFDD用34ピンカードエッジメスコネクタ となります.FD1138T接続用26ピンメスコネクタ ―― マザーボードとの接続用30ピンメスコネクタ の部分の結線は,FD1138T 2台内蔵用ケーブルをご参照下さい.FD1138Tを1台目のFDDにするか2台目のFDDにするかでこの部分の結線の仕方を変える必要があります.FD1138Tを1台目のFDDにする場合のケーブル結線は,5インチFDD内部増設用ケーブルの「FD1138Tを1台内蔵した機種(ファイルベイモデルのPC-9821Ap3/As3を含む)にVFOなし5インチFDDを1台内部増設するケーブル」に示してあります.

ここでは マザーボードとの接続用30ピンメスコネクタ ―― 5インチFDD用34ピンカードエッジメスコネクタ の部分の結線の仕方を示します.以下,マザーボード上の30ピンコネクタピン番号 (その信号名)- 5インチFDD用34ピンコネクタピン番号 (その信号名) の順です.


FD1138T接続用コネクタと5インチFDD接続用コネクタのいずれにおいても,GNDピン同士は互いに導通がありますが,コネクタ間でGNDラインはできるだけ多く結線するのがよいでしょう.


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