PC-9821Na等用FDDユニットの内部結線


PC-9821Na等のFDDユニットには二種類あります.一つはPC-9821Na等の本体を前面側から見た場合に本体左側面にある98NOTEベイに装着されるFDDユニット[増設フロッピーディスクパック.単体販売のPC-9821N-P04,PC-9821NA-C05[増設用4倍速CD-ROMドライブ(FDDセット)]に含まれているPC-9821N-P04,およびPC-9821Na7/HC7・Nx/C7に出荷時から装着されているその相当品]で,もう一つは,本体前面から見た場合に右側面にあるCD-ROMドライブベイに装着されるFDDユニット[PC-9821NA-C03[増設CD-ROMドライブ(FDDセット)]に含まれているFDDユニット,およびPC-9821Na7/H5などに出荷時から装着されているその相当品]です.前者のドライブはFD1139Tで,本体接続用コネクタはアンフェノールハーフピッチと似た50ピンオスのものが二列並んだ形状のもの,また後者のドライブはFD1238Tで,本体接続用コネクタは,PC-9821Nb/前期型Nrのドライブベイに装着されるFDDユニットやCD-ROMドライブユニットのものと同じアンフェノールハーフ60ピンメスのものです(注).
 注:同一の本体で98NOTEベイとCD-ROMドライブベイの両方にFDDを同時に装着して使用することはできません.この場合,CD-ROMドライブベイに装着されているFDDユニットのドライブが認識されません.なおPC-9821Esでは,PC-9821N-P04を増設することで本体標準内蔵のFDDと合わせて2台のFDDを使用することができます[どるこむの過去ログ,[2458] 中古ノート(9821) を参照].

本資料はリサイクル掲示板2023年8月過去ログの "汎用スレッド2023年8月" スレッド にリウさんが投稿されたデータに基づいています.リウさん・筆者ともに,FDDユニットの代替品を作成してのデータ確認作業は行っていません(筆者はPC-9821Na族本体・FDDユニットともに所有さえしていません).


■98NOTEベイに装着されるFDDユニット(コネクタは50ピンオス×二列,ドライブはFD1139T)
ユニットとユニット内部のフィルムケーブル(G8RGC,P/N 136-550271-A-01)の画像です.ヤフーオークションでオークションIDが e155901616(2015年4月11日に落札)の出品物の説明に使用されていたものから切り出して半分に縮小しガンマ補正値を上げjpg形式に再変換した画像(左と中央)と,リウさんがリサイクル掲示板2023年8月過去ログの "汎用スレッド2023年8月" スレッド に投稿されたものから切り出して40%に縮小しガンマ補正値を上げjpg形式に再変換した画像(右)を引用します.


本体接続用50ピン×二列コネクタとFD1139T接続用フィルムケーブルコネクタのピン番号です.FD1139Tの信号コネクタのピンアサインはFD1139C・FD1139Tについてを参照.FD1139Tの信号コネクタは上下のピン間に導通があり,フィルムケーブルを逆刺しするとFDDとケーブルを焼損します.上の画像右のフィルムケーブルは左端が1ピンです.


ユニット内部の結線状態です.以下, 本体接続用50ピン×二列コネクタのピン番号 FD1139T接続用26極フィルムケーブルのピン番号 (信号名) の順です.



■CD-ROMドライブベイに装着されるFDDユニット(コネクタは60ピンメス,ドライブはFD1238T)
ユニットとユニット内部のフィルムケーブル(G8UKO,P/N 136-551296-A-01)の画像です.ヤフーオークションで出品者IDが newlinklstyle,オークションIDが o395356320(2020年5月26日に落札)の出品物の説明に使用されていたものをから切り出して2/3に縮小しガンマ補正値を上げjpg形式に再変換した画像(左)と,リウさんがリサイクル掲示板2023年8月過去ログの "汎用スレッド2023年8月" スレッド に投稿されたものから切り出して1/3に縮小しガンマ補正値を上げjpg形式に再変換した画像(右)を引用します.


本体接続用60ピンコネクタとFD1238T(注)接続用フィルムケーブルコネクタのピン番号です.FD1238Tの信号コネクタのピンアサインはFD1238Tのピンアサインを参照.
 注:リウさんの調査で使用されたFDDユニットに内蔵されていたFDDは互換FDDであるFD-05HG.


ユニット内部の結線状態です.以下, 本体接続用60ピンコネクタのピン番号 FD1238T接続用26極フィルムケーブルのピン番号 (信号名) の順です.


本体接続用コネクタの形状がPC-9821Nb/前期型Nr用のFDDユニットのものと同じですが,コネクタのピンアサインは大きく異なります(PC-9821Nb7・Nr13等の外付けFDDユニットの結線PC-9821Nb7・Nr13等用CD-ROMドライブユニットとFDDユニットの内部結線を参照).特に注意すべきはPC-9821Nb/前期型Nr用のFDDユニットでは電源(+5V)ピンである25ピンにFDD信号であるTRACK 00信号が割り当てられている点です.このためPC-9821Nb/前期型Nr用のFDDユニットを無理矢理接続すると,そのFDDユニットが認識されないばかりか,本体の電源が落ちるといいます(Dさんの2020年7月27日のツイートリサイクル掲示板2023年8月過去ログの "汎用スレッド2023年8月" スレッド を参照).しかしPC-9821Nb/前期型Nr用のFDDユニットと本FDDユニットは形状が大きく異なっており,前者をそのままの状態でPC-9821Na等のCD-ROMドライブベイに装着することはできませんので,通常は誤装着による事故の危険性はありません.


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