PC-9821La10本体とFDDユニット(875542-001)を接続する両端ハーフピッチ26ピンオスケーブルの結線です.PC-9821La7用のケーブルもこれと同じものです.ヤフーオークションで出品者IDが nc_parts,オークションIDが w1107179277(2023年11月1日に落札)の出品物画像から切り出して1/4に縮小しガンマ補正値を上げたものを併置しjpg形式に再変換した画像を引用します. |
このケーブルの結線の状態は,当初,どるこむの過去ログにある,PC-9821La10でPC-9821Nb/Nr用のFDDユニットが使用できた(逆も可)との情報に基づいて推定し,その後tshさんに実物で正しさを確認していただいたものです. 下に示すように,列間完全クロス全結線です.ケーブル両端のコネクタは同一のタイプです. |
なお,875542-001とLa13用のFDDユニットである875542-002はケース(およびケーブル)の色が異なるだけで(前者は灰色で後者は黒),内部のフィルムケーブルは同一であることを実物で確認しています(フィルムケーブルの結線についてはPC-9821La13の外付けFDDケーブルとFDDユニット内部結線を参照). 本ケーブルの同等品を自作する場合,アンフェノールハーフピッチ26ピンオスコネクタは,新品として売られているもの(メーカーと型番は確認していません)も勿論使用できますが,役目を終えた,あるいはジャンク品として売られている古いPC/AT互換機ノート用の外付けFDDユニットなどで使用されているものを(ケーブル込みで)再利用できる場合もあるでしょう.但し必要な端子すべてにケーブルが接続されているものを選ぶ必要があります.特定の製品用のケーブルでは,コネクタの一部の端子にのみケーブルが結線されているものも多いからです(そのようなケーブルでもコネクタのカバーをカッターナイフなどで切り開いて必要な端子にケーブルを追加することはできないわけではありません). 追記1:ブログはじめてしまいました 謎の趣味屋敷 ブログ版 --> PC-9821La10にFDDをつないでみる(2022年2月12日の記事)に本ウェブページの記事を参考にして,FD1138Tを使用したPC-9821La10の外付けFDDユニットを作成したとの報告があります.FD1138Tは正常に動作したとのことですが,この方はLa10用の外付けFDDユニットの実物もお持ちであることから,恐らく本記事と PC-9821La13の外付けFDDケーブルとFDDユニット内部結線(875542-001の内部結線のデータがあります),PC-9821Nb7・Nr13等にFD1238T以外のFDDを接続するケーブル(FD1138Tのピンアサイン情報があります) あたりの記事をリファレンスの一つとして使用されたものと想像されますので(注),本記事のケーブルの結線情報は正しかったことが再確認されたものと考えています. 注:PC-9821La10本体と接続されるハーフピッチ26ピンオスコネクタ,FDDユニット(875542-001)と接続されるハーフピッチ26ピンオスコネクタ[FDDユニット側のハーフピッチ26ピンメスコネクタのピンの並びはオスコネクタのものを左右反転したもの(鏡映像)になります(コネクタの種類とピン番号を参照)],FDDユニット内部でFD1238Tと接続される26ピンフィルムオスコネクタの結線状態は下図左,またPC-9821La10本体にFD1138Tを接続するケーブルの両端のコネクタ(ハーフピッチ26ピンオスコネクタ,MIL26ピンメスコネクタ)間の結線は下図右のようになります.いずれも本記事とPC-9821La13の外付けFDDケーブルとFDDユニット内部結線,PC-9821Nb7・Nr13等にFD1238T以外のFDDを接続するケーブルの三つの記事に基づいていますが,筆者はLa10を所有していないため,実際の動作は確認できません.ケーブルを自作する場合には,これらの記事に戻って結線を確認して下さい.La10の外付けFDDユニット接続用ケーブルには電源ラインが含まれており,これを誤結線した状態で通電すると,FDD,ケーブル,および本体が破損しますので十分に注意して下さい. |
追記2:にがHP on PS2Linux' --> にがAT --> PC-9821La10に外付けFDDを接続する(記事のタイトルは "にがAT 番外編 ~PC-9821のFDD~")に,PC-98用に改造されたMITSUMI製D353M3D(PC/AT互換機用FDDのPC-98での使用(3) ――制御基板改造編――を参照)をPC-9821La10の外付けFDDとして使用する工作の報告があります.この記事で推測されているLa10本体の外付けFDDユニット接続用コネクタのピンアサインは,本記事の直上の図から推測されるものと同じ(注)となっています. 注:にがHP on PS2Linux' の記事ではコネクタの9ピンがGNDであるのに対し,本記事の直上の図から推測されるコネクタの9ピンはHEAD LOAD信号となっています.しかしこのケースではこれは表記上の相違に過ぎません.筆者がHAMLIN's PAGE --> FDD関係 の記事でFD1138T(FD1238Tとほぼ同じピンアサインを持つFDD)の9ピンがHEAD LOAD信号とされているのに倣って表記したためであり(FD1238Tのピンアサイン,DISK CHANGE信号,HEAD LOAD信号,DRIVE SELECT 2信号についてを参照),実際にはFD1238Tは9ピンがGNDに接続された状態で動作するように設計されているようです.にがHP on PS2Linux' の記事ではGNDピン同士の導通を調べたとありますので,La10本体の外付けFDDユニット接続用コネクタの9ピンにはGNDが割り当てられているのでしょう. |