26/30ピンコネクタと8/12ピンミニコネクタの作り方


■26ピン,30ピンフラットケーブルコネクタ
フラットケーブル用の新品のコネクタは,価格はそれほどではありませんが,通信販売で購入すると,送料だけでかなりの金額となってしまう場合があります.電気街が居住地あるいはその近くにあればよいのですが,そうでない場合,必要なコネクタをなるべく安価に手に入れたければ,ジャンク品や手持ちの不要ケーブルなどからコネクタを外すことになります.しかしフラットケーブルのコネクタの多くは34ピンか40ピン,あるいは50ピンのものであり,26ピンや30ピンといったピン数のコネクタが使われていることはあまりありません.しかし後者は前者よりピン数が少ないため,前者の余剰品が手元にあるならば,市販品を購入せずともそれを加工することにより簡単に作成できます.


※26/30/34ピンのフラットケーブル圧着(圧接)用コネクタは,国内外の様々なメーカーの現行品があります.ここでは,ヒロセ電機(HRS)の製品の型番を記します.新品で購入する際の参考にして下さい.
  (1) フラットケーブル圧着(圧接)用26/30/34ピンMILメスコネクタ("ソケット")
     HIF3B-26D-2.54R(26ピン)/HIF3B-30D-2.54R(30ピン)/HIF3B-34D-2.54R(34ピン)
     HIF3BA-26D-2.54R(26ピン)/HIF3BA-30D-2.54R(30ピン)/HIF3BA-34D-2.54R(34ピン)
  (2) 同オスコネクタ["プラグ",ロック(mold clamp)*付き]
     HIF3BA-26PD-2.54R-MC(26ピン)/HIF3BA-30PD-2.54R-MC(30ピン)/HIF3BA-34PD-2.54R-MC(34ピン)
   *両脇から内側に折り込むレバーのような部品
※※オムロン(omron)製の34ピンオスコネクタは XG4E-3431(ロングロックタイプ,ストレインリリーフあり),XG4E-3432(ショートロックタイプ,ストレインリリーフなし).ヒロセ電機のHIF3BA-34PD-2.54R-MC[2023年8月での現行品はHIF3BA-34PD-2.54R-MC(63)?]は前者に相当[sakohitiさんの2023年8月26日のツイート(12)を参照].

(1) メスコネクタの場合
フラットケーブルからメスコネクタを取り外す際には,ケーブルに刺さっている端子(注)の,スリットを挟んで相対する矢印状の部分を変形させないように注意します.この部分が変形すると,再びフラットケーブルに圧着した場合に,ケーブルの線材の導線にこのスリット部がうまく接触しないことがあります(コネクタ圧着用の工具 を参照).コネクタを取り外す場合には,矢印状の部分がケーブルに刺さったまま端子がコネクタのフレームからごっそり抜けてしまうことが少なくありませんが,その場合はケーブルから端子を一本一本丁寧に抜き取り,向きに注意してフレームに刺し直します.この時,端子の矢印状の部分が多少不揃いとなっても,飛び出た部分を無理に押し込もうとしてはいけません.怪我しやすく,また端子の変形や接触不良の原因となりやすいためです.多少不揃いであっても,フレームに端子が垂直に刺さってさえいれば,圧着時に締め付けることできちんとケーブルを噛ませることができます.
 注:この端子の先端は非常に鋭利であり,作業時にはこれで怪我をしないよう十分注意して下さい.

ピン数の少ないコネクタに加工する場合には,コネクタの一方の端から端子を必要な数だけ抜き取り,その後刃物でフレームの不要部分を切除します.削り屑がコネクタの穴に入り接触不良の原因となりますので,ノコギリやヤスリは使わないで下さい.筆者は不要部分を鉈で大きく欠き取ってから,残った部分をカッターで削り取っています.またコネクタ側面に突起があれば,オスコネクタと接合する際に相手のフレームと干渉しますので,これも取り除き,代わりに接合すべきオスコネクタの切り欠きの方向をフラットケーブル上にマーキングしておきます.抜き取った不要な端子は,コネクタの加工中などに誤って変形させってしまった端子との交換に備えて保管しておくとよいでしょう.

端子をケーブルに圧着後,エポキシ造形パテなどを使ってコネクタの両脇を固定します.見映えはよくありませんが,コネクタを頻繁に抜き差しするような場合でもなければ,強度の点で問題はないと考えます(頻繁かつ乱暴に抜き差ししているとパテが割れることがあります).液状の接着剤は,端子(金属)の部分にまで液が回り込んで接触不良の原因となりかねませんので,使用を避けるのがよいでしょう.

(2) オスコネクタの場合
多くの場合,故障したHDDやFDD,ジャンク基板などから外すことになると思われますが,無理に綺麗に外そうとする必要はありません.ケーブルにハンダ付けできる足が残ってさえいればいいので,ニッパーで切断できるものであればそうするのが楽です(注).もちろん作成予定のケーブルは,オスコネクタが端に位置するように設計する必要があります.ただしピン数の多い圧着型のオスコネクタを使用しているケーブルをジャンク品として見かけることは少ないと思われますので,オスコネクタが中間に来るケーブルを作成する必要がある場合には,新品のコネクタを使用した方が実際的です.
 注:ハンダ付けした部分はホットボンドなどで絶縁・補強するのが簡単でしょう.ビニールテープなどのテープ類は,短期間の実験用ケーブルの作成の際などには便利ですが,長期間使用するケーブルの作成用には向きません.

ピン数の少ないコネクタに加工する場合には,コネクタの一方の端から不要なピンを引き抜きますが,側面に突起のついたメスコネクタと接続するコネクタでは,コネクタの枠の切り欠きにメスコネクタの突起がはまるように,コネクタの両端から同数のピンを引き抜きます.引き抜いた不要なピンは保管しておくと,変形したピンとの交換の他,ジャンパポストとして利用したり,メスコネクタのついたフラットケーブルの結線調査(コネクタ間の導通の調査)を行う場合にも重宝します.

■8ピン,12ピンミニコネクタ
1MB FDD I/FやVFOあり5インチFDDをファイルベイに増設するためのケーブルでは,8ピンないし12ピンメスミニコネクタを持つサブケーブル(前者の場合)またはケーブルの一部(後者の場合)をCバスボックス脇またはCバスバックボード上のコネクタに接続する必要があります.

適合するミニコネクタで型番が判明しているものは次の通りです.

(1) 8ピンメスコネクタ……ヒロセ電機の DF3-8S-2C[ハウジング(プラスチックの外装部分)は黒色] が最もよく適合します.
 接続先のマザーボード上のオスコネクタにはヒロセ電機製のものが使用されていると推測されます.このため,ハウジングのサイズがやや小さな日本航空電子工業の IL-S-8S-S2C2-S(茶色) では,オスコネクタへの接続時の固定が弱くなる可能性があるといいます.また日本圧着端子製造の B8B-PH,PHR-8(白色) もハウジングの形状がヒロセ電機のものとわずかに異なるという情報があります.

(2) 12ピンメスコネクタ……日本航空電子工業の IL-S-12S-S2C2-S(ハウジングは茶色) が最もよく適合します.
 接続先のマザーボード上のオスコネクタには日本航空電子工業製のものが使用されていると推測されます.このため,ハウジングのサイズがわずかに大きなヒロセ電機の DF3-12S-2C(黒色) は,接続先のオスコネクタのハウジングをひしゃげさせてしまうといいます.また日本圧着端子製造の B12B-PH(白色) もハウジングの形状が日本航空電子工業のものとわずかに異なるという情報があります.

 ※筆者所有のSAFRONICの11-0671-BとLogitecのLFA-19に付属している8ピンサブケーブルの8ピンコネクタ,およびPC-9801B3-K01の8ピンコネクタも確かに黒色で,LogitecのLFA-19に付属している12ピンサブケーブルのコネクタも確かに茶色です(LFA-19付属のサブケーブルの画像はこちらを参照).またHAMLIN's PAGE --> FDD関係 --> FDD_9 PC-9821/9801シリーズ用フロッピィディスクドライブインターフェイスボードとその付属品について に掲載されている1MB FDD I/F群のサブケーブル接続用メスコネクタの色もこれらと同様にコネクタのピン数に対応しています.
(コネクタの型番の情報をぶぅぶぅさんとAPさんより,またヒロセ電機と日本航空電子工業のコネクタに関する詳細情報をなおPさんよりいただきました.)
 ※※日本圧着端子製造製のミニコネクタも,使用できないということはないと思います.実際に筆者がケーブルの作成に使用してきた白いハウジングのミニコネクタの少なくとも一部は,日本圧着端子製造の製品であったろうと思いますが,取り付け時に大きな不都合があった記憶はありません(ピン数の多いものを加工して用いるすることが多かったからでしょうか).オスコネクタとの嵌合時にハウジング間の干渉があっても,メスコネクタのハウジングの一部を削るなどすれば問題ないでしょう.

これらのミニコネクタのピン間隔は2mmです.



これらは電子パーツ店や通信販売等で新品を購入できます.下の画像のものはtshさんよりご恵贈いただいたものです.



またジャンク屋の店頭で小型のケーブル類を丹念に調べると,(両)端にこのタイプのコネクタのついたケーブルが見つかることもあります.下の画像のものは広島市中区の銀山町時代の松本無線(注)で購入したものですが,秋葉原の日米商事電子部やいくつかのハードオフのジャンクコーナーでも同様の(パッケージングはされていない)ものを見たことがあります.もっとも,この種のものは普段から気を付けていないと目に留まりにくいものですし,またいざ改めて探すとなると,見つかるかどうかは運次第でしょう.


 注:本記事の内容とは全く関係ありませんが,松本無線(マツモトムセン とカタカナで表記されることもあります)は2015年3月に,元々本社のあった西区商工センターに移転しました.移転前の建物であった松本ビルは,筆者の広島在住時には1-3階と(2004年頃から)6階[5階だったかもしれませんが,最上階だったように思いますし,またビルの外壁の内側の階段から行く際には手前の階(事務所?)を一つスキップする必要があったように記憶していますので,多分6階]が松本無線の店舗でした.各階のレジの脇でCバスLANボードによりネットワークに接続された年季の入ったPC-486SEが終日稼働している姿が,この種の店の持つ独特の雰囲気と非常にマッチしていました(PC-486SEは2006年頃にIBM製の真新しいノートPCに置き換えられました).元々無線機や計測機器,電子部品等を商う店で,その方面でも有名ですが,ジャンク品や特価品の類もまた多く扱っていました.各階とも売場が割に広く,日や時間帯によっては多少混むこともありましたが,それほどでないことも多く,じっくりと品物を漁ることができました.秋葉原のジャンク屋などに比べれば品物の回転は速くありませんでしたが,それでも大抵は行くたびに何か新しい物が売場に追加されていました.レジ担当の店員さんがレジ打ち以外の時間によく機械の分解や修理を行っていましたので,そういう作業で出た小物類も多かったのでしょう.ジャンク品らしいジャンク品は主に2階と3階に置かれていましたが,探せば1階と6階にもかなりありました.韜晦小僧のブログ 無線報国CQ誌広告からの松本無線の歴史と松本無線ビルのその後(平成28年03月07日)(2016年3月7日の記事)に掲載されている CQ 1968年8月号の広告記事によれば,このビルができた当初は3階がジャンク品や特価品専門の売場だったということです.開店当初からこの種の商品を積極的に扱っていたことが分かります(1970年代初め頃までは,色々な形でこの種の商品を扱う店が各都道府県にまだいくつもあったと聞きます).2005年頃でしたか,6階に1枚500-1,000円程度でまとまった量のPC-9801-86やPC-9801-118があるのを見つけ,筆者がリサイクル掲示板上で希望者を募ってそれらの代理購入を行ったこともあります.上記のケーブルは3階(2階だったかもしれません)の奥のケーブルコーナーにあったと記憶しています.
   筆者が広島を離れた後の2010年頃に,まずは6階,次いで3階が閉鎖され,ジャンク品も殆ど扱われなくなったと聞きます.なお4階は "松本無線ジャンクセンター" で,松本無線とは別な経営者による店でした[松本無線ジャンクセンターについては,韜晦小僧のブログ 無線報国松本無線ジャンクセンターの廃業(終焉)のお知らせ(平成26年9月15日)(2014年9月15日の記事)と 松本無線ビルのその後(ビル解体中)のお知らせ(平成27年8月27日)(2015年8月28日の記事)を参照].松本ビルは2015年中に解体されたと聞いていましたが,JE4QGF Blog --> 広島の無線屋 ~松本無線よお前もか(2015年3月29日の記事) と Amateur Radio Station JO3GBD --> ブログ --> 広島でパーツ屋さん跡を巡ってサプライズ(2015年11月8日の記事)を見ると,3月末にはまだ建物があり,11月初めには更地になっていますので,解体は恐らく夏頃に行われたのでしょう.ここは京橋川に架かる稲荷大橋をJR広島駅,稲荷町側(注1)から渡ってすぐという大変立地の良い場所であり,跡地には2017年春に事務所と共同住宅からなる地上15階・地下1階のビルが新しく建ったようです[ひろしまHK227/JO4FOC --> ライセンスフリーラジオ・ヒロシマ同好会 2015忘年会 報告その1(2015年12月21日の記事)を参照].
   広島ではよく知られた店だったため,このビルの表口側の画像はWWW上にも多くありますが,裏口側の画像はないようですので,このビルの在りし日の姿を一部なりとも伝えるものとして,筆者が撮影した画像を残しておきます.撮影日は2005年12月25日です.画像左がビルの表口側(京橋川側)で,画像右が裏口側です.筆者は大手町や紙屋町の方から来た時には,もっぱらこの裏口から入店していました.この裏口から入ってすぐ左手にあった平台に,コンピュータリサーチ製のPC-9801FA/FS/FX/MATE-A専用SCSI I/FであるCPC-FISAのバルク品(500円)の詰まった段ボール箱が,筆者がこの店の存在を知り初めて訪れた頃から最後に来た日まで,筆者が一つ購入した他は,中身が減ることもなくずっと置かれていたのを覚えています.

    注1:さらに脱線しますが,稲荷町側(南区京橋町)には,制御計測ボードなどで知られるInterfaceの本社があります.知らずに横を通りかかり,何の気なしに上を見上げたら看板が目に飛び込んできて,へぇInterfaceって広島の会社だったのかと驚いた記憶があります(それまでに同社のボードは何種類か使ったことがありましたが,会社の所在地など気にしたことはありませんでした).また広島市にはCバスボードやプリンタ切替器などを製造していた関西電機の本社(安佐南区緑井)もありましたが,こちらは2005年12月に倒産してしまいました[週刊水曜日 --> 関西電機が自己破産申請(2005年12月23日の記事),緑井に行きました。関西電機が自己破産(その後)(2005年12月25日の記事),緑井を通ったので関西電機(株)跡に行きました(2006年9月2日の記事),関西電機(株)の跡地に行きました(たぶん最終話)(2007年3月17日の記事)を参照].筆者はCバス用テレビチューナーボードであるTV WATCHER(TVW-N98)のユーザーでしたが,"関西" 電機なのに広島!?ということで,こちらの会社は広島にあるということは以前から知っていました.いつもは可部(安佐北区)方面へ行くのに電車を利用していたため気付かなかったのですが,たまたま他人の車で送ってもらった際に社屋の横の道を通り,この会社こんなところにあったのかと驚いた記憶があります.倒産後にも何度か横を通ったことがありますが,社屋も駐車場も短期間のうちにかなり荒れてしまっていました.上のブログの記事にもありますが,見晴らしの良い閑静な地区にあって,真夏の青空の下社屋正面の時計が止まったままになっているのが,もの悲しくて強く印象に残っています.跡地は2007年3月には更地になっていたといいますが,2006年の夏頃にはまだ建物も駐車場も残っていたと記憶しています.なお地元が同じだからといって,松本無線にはこれらのメーカーの製品が多く置かれていたというわけでもありませんでした.

またNEC純正マウス内部のコネクタPC-9801NS/Eなどの本体に内蔵されているCRTパック用コネクタケーブルをマザーボードと接続するコネクタFD1158Cの基板上のコネクタ,メルコの外付けSDAT SCSI HDDのSDAT基板上のコネクタ,古いビデオデッキやCDプレーヤー内部のコネクタなどを流用することも可能です(ものによってはハウジングの一部を切除するなど若干の加工を必要とする場合もあります).家庭用電子機器の基板などでは,10ピン程度の同種のコネクタが使われている場合が間々あります(映像や音声を処理する機器の基板で使用されているケースが比較的多いように思います).


ピン数の多いミニコネクタが見つけにくい場合でも,数ピン程度のミニコネクタのついたケーブルは注意していると意外に見かけます


MATE-AやMULTi/CanBeの12ピンコネクタの信号ピンは,2本のピン(Drive Select 2,3),3本のピン(Sync,MFM/FM,Window),4本のピン(Two Side Disk,GND,Read Data,GND)のブロックでかたまっていますので,ピン数の少ないミニコネクタを寄せ集めて12ピンコネクタの代用とすることができます(ピンブロック間のピンは使用されていないピンですから,ピン数の少ないコネクタどうしが干渉することは少ないでしょう.若干の加工が必要な場合はあるかもしれませんが).

MATE-Aでは,外付けFDDとして8インチFDDを接続する必要がなければ3・4・8ピンへの接続が不要ですので(LFA-19のMATE-A用12ピンサブケーブル接続用コネクタと外部50ピンコネクタとの結線 を参照),ミニコネクタは9ピン分(外付けFDDがシングルドライブなら8ピン分)あればよいことになります.さらにGNDラインも1本のみにすれば7ピン分にまで減らせることになりますが,GNDラインが2本なのは理由のあることのようですので(HAMLIN's PAGE --> FDD関係 --> FDD_15 FDD_I/Fの8pinコネクターの信号 を参照),これはおすすめしません(筆者が試した限りでは,GNDラインが1本でも動作に支障はみられないようでしたが)(注).
 注:ただし,断片的な画像で判断する限り,ファイルベイモデルのPC-9821Ap3/As3用の内蔵5インチFDD増設用ケーブルであるPC-9821A3-K03では,12ピンミニコネクタ側のGNDラインは1本です(5インチFDD内部増設用ケーブル を参照).

ピン数の少ない複数のミニコネクタを組み合わせて使用する場合,コネクタの付け外しの作業が大変になりますが,通常の使用では頻繁にはめたり外したりを繰り返すものでもありませんので,見ばえの問題はともかく,信号伝達が問題なく行えるのであれば実用上の問題はないでしょう.

8ピンミニコネクタでは,外付けFDDをがデュアルドライブならすべてのピンが必要となりますので,ピン数の少ないコネクタを寄せ集めて代用する場合,それぞれのコネクタの隣接し合う部分を慎重に削るなどして干渉を極力減らす必要があります.なおPC-9801B3-K01相当ケーブルやPC-9821K-08相当ケーブルの場合,Drive Select 3信号は不要ですから,8ピンミニコネクタは比較的よく見かける3ピンと4ピンのミニコネクタを組み合わせれば代用できます.例えば1MB FDD I/Fの製作の CanBe以外のFD1231T内蔵機種・MATE-A以外の5インチFDD(FD1158C)内蔵機種の場合 の完成品では,8ピンミニコネクタの代用として4ピンミニコネクタ2個を使いました(そのためサブケーブルが2本に分かれています).

8ピンミニコネクタも12ピンミニコネクタもピンの間隔は同じ(2mm)ですが,一見これらと似ていてもサイズやピンの間隔がわずかに違うコネクタがあるのでご注意下さい.例えば下の画像の四つのコネクタのうち,ピンの間隔が適合するコネクタは一番上の茶色のものだけです.


またピンの数と間隔が適合すれば十分というわけでもなく,ハウジングの形状も考慮する必要があります.例えば下のG7BUPという小基板とケーブルは,NEC製PCであるVC40H/8やVE36H/6のサウンドジャック部のもののようですが,このケーブルの茶色の8ピンミニコネクタはそのまま流用が可能であるのに対して,白いコネクタはピン数とピン間隔は適合するものの,ハウジングが流用には向かない形状をしています(これを8ピンオスミニコネクタにはまるようにするためには,端子の側面が露出するほどハウジングを削る必要がありますが,それをしてしまうとこのコネクタ内部での端子の固定が困難になります).


なお必要なメスのミニコネクタがどうしても入手できない場合には,オスのミニコネクタの脚(マザーボードの裏面や1MB FDD I/Fの裏面)に直接サブケーブルをハンダ付けするという方法もあります.実際にこれを敢行した例もあります[def_int さんのYahoo!ブログ,"おいらの趣味(興味)"の ご報告 ~ PC-9821V200 & 5インチFDD ~(2007年11月17日の記事) を参照]


トップページ