PC-98用ディスプレイ変換コネクタ内部の結線です.ケーブルのインピーダンスやシールドについては調べていません.これらを考慮せずに相当品を作成する場合には,ゴーストの生起を覚悟する必要があります(ゴーストに対する許容の度合いは,ユーザーや使用目的により異なります). Dサブ15ピンメス(2列)コネクタ ←→ 同(3列)コネクタ 嵌合面から見た場合の各コネクタのピン番号を下図の通りとします. |
Dサブ15ピンメス(2列)コネクタ,同(3列)コネクタのピンアサインをそれぞれ下に示します.オスコネクタのピンアサインはこれらを左右反転したものになります.なおDサブ15ピン(2列)コネクタのピンアサインは radioc.dat --> NEC PC-98基本情報 書庫目録 --> PC98標準の表示機構 (ディスプレイ出力)[No.2] ,Electrelic --> コネクタ資料集 --> D-Subコネクタ --> DA-15 コネクタ--> 【コネクタ】 アナログRGB,JE1VUJ HOME PAGE --> PC98資料館 --> コネクタピンアサイン --> ディスプレイコネクタ / PC88資料館 --> コネクタピンアサイン,試運転の資料館 --> 営繕部 --> 国産電算機のピンアサイン --> 映像端子編その 2 などにも,また同Dサブ15ピン(3列)コネクタのピンアサインは Transcoders Info in 2ch(Old) --> RGB->HDTVトラスコ製作,Electrelic --> コネクタ資料集 --> D-Subコネクタ --> DE-15 コネクタ --> 【コネクタ】 VGA (DE-15),JE1VUJ HOME PAGE --> PC98資料館 --> コネクタピンアサイン --> ディスプレイコネクタ,試運転の資料館 --> 営繕部 --> 国産電算機のピンアサイン --> 映像端子編その 2 などにも資料があります. |
ピンアサインはI・Oデータ製GA-98NB Series取扱説明書の記述に基づきます.但し括弧内はコンピュータテクニカ製マルチメディアパック98n MMP-98N取扱説明書の記述によります(注).またこちら花小金井3丁目 --> PC Hard & Software --> [ぴんあさいんのへや] によれば,AUDIOL・AUDIORの両ピンはPC-8801との互換のために予約されているものの,実際には使用されていないといいます.実際にエプソン製CRTディスプレイのCR-5500などいくつかのディスプレイでは,これらのピンはNCとなっていることを取扱説明書の記述により確認しています. 注:カノープス製Power Window 964LB USER'S GUIDEの記述では,このグラフィックアクセラレータボードのDサブ15ピン(2列)メスコネクタの7・13ピンはNCですが,ボード内でプルアップされています.また9ピンはNCではなくSYNCピンで,本体のSYNCピンに接続され,PC-98本体から出力される画面(メモリカウント時の画面やMS-DOS画面など)を映す際に使用されます.なお10・11ピンはNCとなっています. |
ピンアサインはメルコ製WGN-DXシリーズユーザーズマニュアルの記述に基づきます(注).但し括弧内はI・Oデータ製GA-DRVシリーズ取扱説明書の記述によります.またこちら花小金井3丁目 --> PC Hard & Software --> [ぴんあさいんのへや] の資料では,4ピンがGND,5,6,7ピンが順にグランド(赤),グランド(緑),グランド(青),10ピンがグランド(SYNC:同期信号接地)であり,フレームがGNDに接続されているとのことです. 注:カノープス製Power Window 964LB USER'S GUIDEの記述では,このグラフィックアクセラレータボードのDサブ15ピン(3列)メスコネクタの12・15ピンはNCです. ■ミニDサブ15ピン(3列)オス―Dサブ15ピン(2列)メス: (1) 一般的なVGAディスプレイ用) |
(2) NEC製マルチシンクディスプレイ(PC-KM151・52・53,PC-KM172等)用) |
このタイプの変換コネクタでMac用のものが存在するようです.外観ではPC用のものと区別がつきにくく,MACなどの文字が入ったものもありますが,入っていないものもあるといいます.筆者も以前PCで使用できないものに当たった記憶がありますが,それだったのかもしれません. ■Dサブ15ピン(2列)オス―ミニDサブ15ピン(3列)メス) |
下は廃棄された古いMac用ディスプレイ変換アダプタ(KAWASAKI製DSCR-153)(注1・2・3)から作成したPC-98用の "Dサブ15ピン(2列)オス―ミニDサブ15ピン(3列)メス" 変換コネクタです. |
注1:同じ材料を使い,内部の基板を外さずに配線を変えた例もあります(わんくんさんの2023年3月26日のツイート を参照). 注2:10連ディップスイッチの設定はRGB to VGA Display - DIP Switch Settingsなどにありますが,スイッチの設定は変換アダプタのメーカー間で統一されていないとの話を聞いたことがありますので,古いMacで使用する場合,これがDSCR-153にも適用できるかは筆者にはわかりません.他にディップスイッチの数の少ない製品(5連等)もありますが,それらのディップスイッチの設定の検索を行う場合にも,製品型番を検索語に加える必要があるかもしれません. 注3:変換アダプタによっては内部が樹脂で固められているものもあります.そのようなものを加工するには大変労力が要ります.筆者がこの工作の材料としてDSCR-153を選んだのは,周囲にこれを必要とする古いMacのユーザーがいなかったことに加え,これがこの種の加工に向く簡単な構造をしていたためです. 内部の基板を撤去し,両端のコネクタ間を単に結線し直しただけで,ケーブルのシールドなどは行っていませんが,筆者にとっては,ディスプレイに表示される文字列が読めればよいという事態での使用にはこれで十分でした.なおMac(Quadra 700)でのケースですが,2つのコネクタ(この場合はともに15ピン2列)をスペーサーで連結させて信号ラインを空中配線している例もあります(鳴教大・伊藤研究室 --> 旧型PC機器の有効利用 を参照). 丸型8ピンコネクタ(デジタル) → Dサブ15ピンメスコネクタコネクタ(アナログ) デジタルRGB(8pin)はアナログRGB(15pin)の夢を見た!(Yahoo!ブログ,"おいらの趣味(興味)"の2010年1月10日の記事)に,古いPC-98のデジタルRGBコネクタ(丸型8ピン)にアナログディスプレイを接続するケーブルに関する記事があります.記事中の結線図のアナログRGB端子は15ピン3列のもの(いわゆるVGAコネクタ)です.デジタルRGBコネクタのピンアサインは,radioc.dat --> NEC PC-98基本情報 書庫目録 --> モノクロディスプレイ用端子とデジタルRGB端子 を参照. なお,CT5002 dellbee's blog --> aitendo バッテリ駆動対応HDMI液晶基板 コネクタ・ピンアサイン(2016年2月21日の記事) によれば,VGAコネクタの6,7,8ピンはいわゆるツイストリターンであり,本来はツイストペアの一方あるいはシールド線のコールド側を使用してGNDに接続する必要がありますが,ラインがごく短い距離ならGNDに直結しても大丈夫とのことです.本田未智・岩崎 翔 (1993a). PC-9801NOTEシリーズのカラーCRT出力化改造 ~デジタルRGB出力化編~, pp.146-151. には,CRTに画面を表示させる場合には,RGB各ラインの出力値が高いため各ラインに400Ω程度の抵抗を入れるのがよいとありますが[150Ωの例もあり.ごりぽんさんの2024年9月20日のツイート を参照],抵抗を入れることについては,まるいがんも (marui, ganmo)さんの2023年5月26日のツイート,南極 獅子さんの同日のツイート も参照. |