98ノート/エプソン98互換ノート用
2.5インチHDDパックのコネクタ


98ノート/エプソン98互換ノート用の2.5インチHDDパックのHDD接続用44ピンメスコネクタと本体接続用コネクタ間の結線状態です.98ノート用のものはNEC純正品について,またエプソン98互換ノート用のものはエプソン純正品についてそれぞれ調べました.が,98ノート用のHDDパックのデータはあまり信用しないで下さい.同等品を作成しての確認を行っていませんので自信がありません.

2.5インチHDD接続用44ピンメスコネクタのピン番号はコネクタの種類とピン番号の26ピン・30ピンメスコネクタのものに準じます.これは2.5インチHDDは20ピンを欠き,それに対応する44ピンメスコネクタでも20ピンを欠く(メスピンのあるべき穴が塞がれている)ものが存在することによります.


一方,本記事での本体接続用コネクタのピン番号はコネクタの種類とピン番号のアンフェノール50ピンコネクタのものに従っていません.これは使用されているコネクタではいずれも1番ピンに対応する▼マークが表示されており,配線面におけるピン配置をそれに合わせて定義した方がわかりやすいと考えたためです.本体接続用コネクタの具体的なピン番号はHDDパックのタイプ毎の図を参照して下さい.


■21mm厚枠型/Na系用14mm薄枠型


以下,(1),(2)とも,ピン番号は HDD接続用44ピンメスコネクタのもの - 本体接続用52ピンメスコネクタのもの の順です.

(1) 21mm厚枠型(PC-HD540N.コネクタ基板G8JQH A2・/136-457681-A-01)


40線IDEケーブルを接続するアダプタ基板を作成した例があります(待夢CX二さんの2023年4月24日 のツイートを参照).


(2) Na系用14mm薄枠型(型番記載なし.容量810MB.コネクタ基板G8UHX A2・/136-551270-B-02)



■Nb/Nr系用14mm薄枠型(型番記載なし.1.4GB.コネクタ基板G8WJD A1・/136-551867-A-01,基板にTEC-2VSのシルク印刷あり)・Nr166用17mm厚枠型(コネクタ基板G8YKW AI・764/136-552626-A-01)


以下,HDD接続用44ピンメスコネクタのピン番号 - 本体接続用50ピンメスコネクタのピン番号 の順です.なお本体接続用50ピンメスコネクタの型番は8901-050-177S-A-F(KEL Corporation製)です(なにもしない研究所@牛乳は毒物か人体実験中 --> やっぱりHDDはほしい(2012年10月7日の記事)を参照).


GELのJUNK部屋 --> PC9821Nr15/S10 にも結線データがありますが,上記のものと異なっています.


■エプソン98互換ノート用HDDパック(PCNTHD320.コネクタ基板の型番なし.コネクタには▼の脇に3570の刻印がある.フィルムケーブルには1137F1-0 HCD200とあり,G4128と印字された紙シールが貼ってある)


以下,HDD接続用44ピンメスコネクタのピン番号 - 本体接続用50ピンオスコネクタのピン番号 の順です.ピン番号の割り当ての仕方は異なりますが,下記のかかっくんさんによるICM製のHDDパックの解析結果とも合致しましたので,この結線で正しいと思います.


エプソン98互換ノート用HDDパックの本体接続用50ピンオスコネクタにSCSI用のアンフェノールハーフ50ピンメスコネクタを接続することはできないものの,本体側の50ピンメスコネクタにアンフェノールハーフ50ピンオスコネクタを接続することは可能といいます(おふがおさんの2020年7月17日のツイート を参照).またエプソン98互換ノート用HDDパックの本体接続用50ピンオスコネクタは,ICMのC♭(2.5インチHDDオンボードSCSI I/F)で採用されている富士電機製のHDDのものと互換性があるようです(Youtubeの【PC-98互換機】EPSON PC-486P 内蔵HDD考察・検証 / ジャンク 修理を参照).なお本体側の50ピンメスコネクタの型番は 8802-050-170S-F(KEL Corporation製)とのことです[ETHYLE~1.SYSさんの2022年3月27日のツイート(123)を参照].HDDパックの50ピンオスコネクタはこれと嵌合するもので,該当するものはKELの製品にあるはずですが,型番は確認していません.

PC-486FS2(,FR2,FE2?)にノートPC用HDDパックを介さずに3.5インチ(2.5インチではありません)HDDを内蔵させる方法が,ゑぷそん道 --> [PC-486FR] で紹介されていました.また,ノートPC用HDDパック対応のPC-486HA2,HX2,HX5,HG2,HX2GW,HG2GW,HG5に3.5インチHDDを直接内蔵させる方法がPC486Hx最強化計画で公開されていました(リンク先はInternet Archiveに保存された記事で,画像は失われてしまっているものの,結線のデータは残っています.なお画像はなくても記事の理解に支障はありません)(注1).後者については,リサイクル掲示板の2020年12月の過去ログの 汎用スレッド2020年12月 パート3 スレッド(注2)も参照して下さい.なおこれらの資料を参考にすれば,HDDパックに対応した他の機種でも,HDDパックを経由せずに直接HDDを内蔵させることが可能です(アンフェノールハーフ50ピンオスコネクタを一方の端に持つIDE HDD用ケーブルを作成すれば,これらの機種のノートPC用HDDパック接続用コネクタを介してIDE HDDを接続することも可能でしょう.筐体内にHDDを設置するスペースがあるならば,ノートPC用HDDパックを内蔵できる他のデスクトップ機でも同様にHDDパックなしでIDE HDDが内蔵できるでしょう).またこれらの資料から,エプソン98互換ノート用HDDパック内部の結線を確認することも可能です.
 注1:2.5インチHDDを接続する場合には,本体側の50ピンメスコネクタの裏側に出ているコネクタピンの足の先端にHDD接続用ケーブルをハンダづけしてもよいでしょう.
 注2:この過去ログの資料は,エプソン98互換ノート用HDDパックに対応した機種に,ノート用HDDパック/2.5インチIDE HDDを直接/3.5インチ IDE HDDを直接内蔵させるのに必要な情報のすべてを網羅しています.


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