98ノート/エプソン98互換ノート用
2.5インチHDDパック


98ノートとエプソン98互換ノート用の2.5インチHDDパックについてまとめました.一部のラップトップ機用のHDDパックを含みます.
爆竹銃さん,K. Takataさん,真空管猫さん に情報をいただきました.


■98ノート用HDDパック
98ノート用HDDパックは,NECの他,メルコ,I・Oデータ,ICM,ELECOM,Logitec,日本TEXA,加賀電子,緑電子,コンピュータリサーチ,TEAC,コニック,松下インターテクノなどから出ていました.

パックを介在させることなく本体に直接HDDを内蔵できる機種は以下の通りです.
【HDD上限540MB】PC-9801NS,NL/R,NL/A
【HDD上限4.3GB】PC-9821Ld,Lt,Lt2,La7,La10,La13,Ls12,Ls150/S14 modelC/D
【HDD上限4.3GB超】PC-9821La13/S14Rを除く1997年5月以降発売のすべての機種
 ※この記述はK.Takata's Web Page --> PC-9821 Note 改造の手引き --> PC-9821 Note 改造 Q and A --> HDD 編 に拠っています.

(1) ノートPC
@21mm厚枠型
【HDD上限540MB】PC-9801NS/E,NS/T,NC,NA,NA/C,NS/R,NX/C,NS/A,PC-9821Neに対応
【HDD上限4.3GB】PC-9821Nd,Nd2,Ne2,Ne3,Nm,Ns,Np,Nfに対応
・針金製の取っ手とHDDパックを本体に固定するための耳状のネジ留め部分がある.PC-9801N-26(増設用2.5インチ固定ディスクドライブ実装ユニット.HDDパックのコネクタと固定枠,固定用ネジのセット)と同じサイズ.


・NA以前の機種では,BIOSによる制限のためNEC純正HDDパックの容量までしかフォーマット・領域確保ができない(NSでは20MBまで,NS/E,NC,NS/Lでは40MBまで,NS/Tでは80MBまで).これらの機種で540MB未満のHDDを全領域使用するには,サードパーティ製HDDパック付属のフォーマッタを使用するか,この種のBIOS制限のない機種でフォーマット・領域確保を行ったHDDを用いる.
 ※この記述は地球と海とバリアフリーを考える web site --> パソコン活用とバリアフリーを考える --> PC-98 Fan Forum - Annex --> 98ノートQ&A --> 【記憶装置】 に拠っています.

ANS/L用14mm薄枠型
【HDD上限540MB】PC-9801NS/Lに対応(PC-9801NS/L-35(40MB)では他にNS/R, NX/C,PC-9821Neが正式に対応)
・耳状のネジ留め部分がない.
下はCaravelle製AV-080NSLの画像(爆竹銃さんよりいただいた画像を加工しました).


・コネクタの高さやガイドレールの位置がわずかに異なるものの,HDD固定用のねじを緩めて遊びを作ればNa系用14mm薄枠型での代替可(逆にNS/L用14mm薄枠型でNa系用14mm薄枠型を代替することも可能)との報告あり.
下図左はNS/L用14mm薄枠型パック,右はNa系用14mm薄枠型パック(爆竹銃さんよりいただいた画像を加工しました).



BNa系用14mm薄枠型
【HDD上限4.3GB】PC-9821Nx,Na7,Na9,Na12,Na15に対応
・プラスチック製の枠のもの(下の画像)と金属製のケースのものを確認している.いずれも針金製の取っ手があり,耳状のネジ留め部分はない.
・21mm厚枠型の代替品として使用する場合には固定方法の工夫が必要.


21mm厚枠型(下の画像の左側)とコネクタの形状は同じ(98ノート/エプソン98互換ノート用2.5インチHDDパックのコネクタ も参照).


CNb/Nr系用14mm薄枠型
【HDD上限4.3GB】PC-9821Nb7,Nb10,Nr12,Nr13,Nr15,Nr150/X14F,Nr166に対応
・針金製の取っ手のない金属製の枠のものと,取っ手のある金属製のケースのものとを確認している.いずれも耳状のネジ留め部分はない.下の画像では後者のラベルはHDDパックの底面にある.


・このタイプのHDDパックには取っ手のない17mm厚枠のものが存在する(コネクタ基板はG8YKW AI・764,136-552626-A-01:下の画像の左側).筆者所有のものにはIBM MODEL:DLGA-23080(3080MB)が収められているが,どるこむの過去ログ,HDD換装について によれば,Nr166に標準で内蔵されているものらしい.


なおNS/L用14mm薄枠型・Na系用14mm薄枠型とNb/Nr系用14mm薄枠型では,コネクタの位置も形状も異なる(上がNa系用14mm薄枠型,下がNb/Nr系用14mm薄枠型:98ノート/エプソン98互換ノート用2.5インチHDDパックのコネクタ も参照).



(2) デスクトップ/ラップトップPC
【HDD上限540MB】PC-9801US,PC-9821,Ce,Ts,Es,PC-H98T
・21mm厚枠型が正式に対応.Na系用14mm薄枠型も取り付け可能だが固定方法を工夫する必要がある.


(3) ファイルスロットHDDパックアダプタ

・NOTE ADAPTERは21mm厚枠型パック用のコネクタとNS/L用14mm薄枠型パック用のコネクタを別々に備えている.NS/L用14mm薄枠型パックは天地逆に装着される.



(4) ファイルベイHDDパックアダプタ



(5) CバスHDDパックアダプタ




(6) 98ノートドライブベイ固定ディスク
【HDD上限4.3GB】PC-9821Nb7,Nb10,Nr12,Nr13,Nr15,Nr150/X14F,Nr166に対応
・HDDパック用のアダプタではなく,これ自体が2.5インチHDDのアダプタ.中身のドライブは簡単に交換可能.
・NEC製のものはPC-HD540NH(540MB)とPC-HD1000NH(1GB).ゼベルの色は灰色で,アクセスLEDがついている.
・TEAC製のものもあったらしい.

(7) 外付けIDE-SCSI変換ユニット


・びると館では厳密なIDE-SCSI変換が行われていない.従ってSCSI BIOSでは動作するもののWindows95/NT等ではLUNのサポートを含め使いものにならない(【NEC】PC-9821/9801今はサブ3【98】 の353番の投稿を参照).また厳密なIDE-SCSI変換は,専用I/Fを必要とするNH-DTでも行われていない可能性がある.内蔵SCSI HDDと共存させている例もあり,またマニュアルにもSCSIをエミュレートしているとの記述があるという(どるこむの過去ログ,[11594] NOTE HOUSE を参照).なおNH-DTの画像はCAT-2さんの2018年5月25日のツイート を参照.


・EN-98BOXはHDDパックを2個装着可能(爆竹銃さんよりいただいた画像を加工しました).




■エプソン98互換ノート用HDDパック
エプソン98互換ノート用HDDパックは,エプソンの他,メディアインテリジェント,メルコ,ICM,ELECOM,Caravelle,コニック(=ARKWOOD?),TEAC,Logitecなどから出ていました.

PC-386NOTE W, WRでは,パックを介在させることなく本体に直接HDDを内蔵できます.PC-486NOTE PORTABLE(PC-486PT1)も同様ですが,内蔵できるHDDは1.8インチのものです.
 なおPC-286NOTE Fでは本体にHDDを内蔵することはできません.そもそもこの機種では,起動時にBIOSが0D0000h以降の拡張ROMに制御を移さないため,HDDからシステムを起動させることができません[吉野敏也(監) 株式会社テクノメディア(編) (1993). EPSON PC システムガイド ――100万人EPSONユーザーのためのオフィシャル・データブック―― クリエイト・クルーズ]

(1) ノートPC
PC-386NOTE A,AE,AR,PC-486NOTE AS,AU,AV,AT,PC-586NOTE AT用

(2) デスクトップ/ラップトップPC
PC-386BOOK L,PC-486SE,SR,FE2,FR2,FS2,HX2,HX5,HG2,HX2GW,HG2GW,HG5,HA2用

下は長さ12cmのHDDパック.


・PC-386P,PC-486Pに装着するためにはPCPHDPAが必要.

・PC-486MU,MR,MS,RS,PC-586RA,RX,RT,RV,RJではPCHDPA2が必要(CD-ROMドライブの代わりに5インチベイに取り付ける).HDDパック内のドライブはマスタ設定のため,PCHDPA2に装着したHDDパックを内蔵HDDと共存させる場合には,PCHDPA2をセカンダリコネクタ(電源ユニット側)に接続.

・PC-386BOOK L,PC-386NOTE A ではPC-386NOTE AR以降用の通常の12cmのHDDパックは物理的に装着できず,11cmの短いパックのみ使用可能(注1).12cmタイプのHDDパックに対応する機種では11cmタイプのHDDパックも使用可能(PC-386NOTE AR以降のノートPCでは,HDDスロットの蓋の裏に後者を固定するための仕掛けがある).11cmタイプのパックでは内蔵されているHDDも通常の2.5インチHDDより短い(このタイプのHDDはICMの98ノート用21mm厚枠型パック(型番失念)の一部のロットでも使用されているのを確認している).なおこのタイプのHDDパックはPCPHDPを介してPC-386S,Gに内蔵させることも可能.

 ただし11cmタイプの20MBのパックでは,自身の一部としてパック用のコネクタを持つ特殊なドライブが採用されているため,ドライブの換装は事実上不可能。筆者はCaravelle製AV-020EP(ドライブはPrairieTek製Prairie120,長さ約10cm)がこのタイプであることを確認しているが,他にもエプソン製PCNTHD20とICM製Pack-20・Pack-A40において同様のドライブが採用されているとの報告がある(注2).
 注1:赤茄子の街 --> 青の家 --> 手術室 --> 486AS(茄子)AU(鮎)AV(鍋)の改造 3.HDD換装 に12cmタイプのパックと11cmタイプのパックを併置した画像がある.
 注2:CAT-2さんの2019年7月6日のツイートに,このタイプのHDDパックの一つであるICM製のPack-A40(ドライブは富士電機製SFX-12A-54R,"L対応版" はPC-386BOOK L対応の意であろう)の画像がある.

なお,エプソン98互換ノートを長期間使用しなかったり,内蔵電池が消耗していると,512バイトでフォーマットされた内蔵 IDE HDDが認識されない場合がある.これは多くソフトウェアディップスイッチのHDD論理セクタスイッチが256バイトの設定に戻ってしまっていることが原因.デスクトップ機でも同様の現象が報告されている.

・PC-486NOTE AU以降のノートPC(PC-486NOTE Portableを含む)ではPCMCIA対応のメモリカード(CF+CFアダプタ等を含む)を内蔵HDD扱いで使用できる.システムを起動させることもできる(EPSON 98互換機 Part5の240-250番の投稿を参照.筆者は当該機種を持っておらずテストしていない).

・エプソン98互換でのIDE HDDの認識上限については以下のことが明らかにされている.
(1) ノートPC/BOOK/PC-486M系以前のデスクトップPC
 本体のBIOSによる制限[40MB(PC-386BOOK L,PC-386NOTE A,W),80MB(PC-386NOTE WR,AE),540MB(PC-386NOTE AR,PC-486NOTE AS)]はあるものの,サードパーティ製フォーマッタによってその制限を解除できる場合や,BIOS制限のない機種でフォーマット・領域確保済みのドライブであればその制限を越えて使用できる場合がある.筆者自身は,NEC製のMS-DOS6.2を使用し,PC-386NOTE Wでは1GB,またPC-386NOTE AR,PC-486NOTE AS(注1),PC-486SE,SR,HG,HXでは2GBのHDDが使用できることを確認している(注2・3).なおPC-486FRで3GBのドライブが使用できたとの報告があり,またPC-486NOTE AU, AV, ATおよび PC-586NOTE AVで使用可能なHDDの上限は4GB(4.3GBではない?)という(注4)(例えばどるこむの過去ログ,486NAUに4.1GB搭載完了! などを参照).また2GB以上の日立製のドライブは使用できないとの報告が散見される.
  注1:NiftyServeのフォーラム内でのみ提供されていたらしいCHKBIOSというソフトウェアにより,PC-486NOTE ASでは2.1GBのHDDまでは使用できる(ただし先頭から544MB以内の領域からシステムを起動させる必要がある)ことが明らかにされているという.なおPC-486NOTE AUでは,HDDの先頭から544MB以内の領域からシステムを起動させる必要があるとの説と,その必要はないとする説の両方がある.
  注2:PC-486SR等では,先頭から500MB(544MB?)以内の領域からシステムを起動させる必要があるという.
  注3:4.3GB以下のHDDがPC-486SRで使用できているとの報告もあるが,使用可能な領域はやはり2GB程度のようである(どるこむの過去ログ,[2753] PC−486SE内臓HDD[2947] PC-486SR内蔵HDDについて を参照).
  注4:一部のHDDには,固定用のネジ穴がHDDパックのものと異なるものがある.容量の大きなものに多い.
(2) PC-486M系以降のデスクトップPC
 内蔵IDEインタフェースにE-IDE(注1)が採用されたデスクトップ機はPC-486M系以降の機種であるが,これらの機種ではどういうわけか4.3GB近辺の容量のHDDは認識されないことがあり(注2),4.0GB程度に抑えるのが無難とされている.またHDDの換装にはWestern Digital・IBM両メーカーのドライブを用いるのが安全という.日立,富士通,Maxtorなどのドライブでは,容量が少ない場合でも認識されない事例がある(注3).なおエプソン製フォーマッタ "FORMATHD" は3.5GB以上の内蔵IDEドライブはフォーマットできない仕様となっているため(4GB程度のHDDのフォーマット時に容量を16MBなどと誤認識するとの報告もある),それを超える容量の内蔵IDE HDDのフォーマットには,NEC製のMS-DOSやICM,緑電子,Logitec等から提供されていたフォーマッタ,Windows98の起動ディスク等を使用する必要がある(エプソン版Windows95でのフォーマットでもうまくいかないという).2.5インチ−3.5インチIDE変換ケーブル等を使用し,4.3GBまで(あるいはそれ以上)のIDE HDDを認識できるPC-9821デスクトップ機で,あるいはPC-9821ノート用のHDDパックに入れてPC-9821ノートでフォーマットしたHDDも使用できる(注4).
  注1:実際には真のE-IDEではないようで,特にMS-DOSで認識させる場合,HDD接続用ケーブル(プライマリ)・CD-ROM接続用ケーブル(セカンダリ:電源ユニット寄りのコネクタに接続)のそれぞれに1台ずつしか機器を接続できない.HDD・CD-ROMともシングル設定で使用する.マスタ設定では動作に不具合が出るとの報告もある.ただしWestern Digital製のHDDでは,ケーブルセレクト設定でなければ使用できないものがある.なおWindows95では,HDDをプライマリマスタ・CD-ROMをプライマリスレーブ(,2台目のHDDをセカンダリマスタ)で使用できる.またHDDは本体側でSASI HDDとしてエミュレートされている(エコロジーなどではドライブ情報がSASIと表示されるという)が,Windows95などでは勿論IDE HDDとして扱われる.
  注2:Western DigitalやIBM製のドライブでも4.3GBのものは認識できないとの報告がいくつかある(一方で認識して使用できたとの報告もいくつかある).そのようなケースでは,認識はできても,フォーマッタが,容量を極端に少なく認識したり,領域確保できない部分があるなどの異常な挙動を示したという.ただしフォーマッタの種類等,テスト時の状況が十分明らかでない報告もある.
  注3:認識できなかったとする報告には,テスト条件の詳細が十分明らかでないものも含まれる.なお本項ではCFやCF-IDE変換アダプタとの "相性問題" に関する話題は扱わない.筆者はこの問題に関する事例も相当数収集したが,現在は廃版となった製品に関する報告も少なくないこと(今から極端に古いCFや変換アダプタを使い始めるということもそうはなかろう),CFはTrueIDEモードを持っているものであれば殆ど問題がないらしいこと,CF-IDE変換アダプタ等も安価かつ容易に入手できるようになったこと,またこの問題は以前ほど重大なものではなくなったことなどから,筆者がこの問題について資料を公開する必要もなかろうと考える.
  注4:認識容量の問題を別にすれば,PC-98でフォーマットしたIDE HDDはエプソン98互換機で使用でき,また逆も可能である.エプソン98互換機では,注1に書いたようにIDE HDDをSASI HDDとエミュレートしているが,これはHDD自体にSASIと見せかけるような細工を施しているためではなく,PC本体側が通常のIDE HDDをSASI HDD(もっとも,真のSASIであればWindows95はインストールできないので,あくまでもそれに近いものにエミュレートしているということである)として扱うようになっているためである.

※エプソン98互換機でのIDE HDDの認識容量の問題は,EPSON98開発公団の "Oh! EPSON PC" (2000年12月30日発行)の大量投稿/○oo氏の記事(注),"EPSON PCの拡張小ネタ集(暫定版)" (pp.72-78),およびEPSON98サービス機構・EPSON98互換機同人誌復刻委員会(編)の "E-SaPa別冊 蘇るEPSON PC伝説 永久保存版" (2004年8月15日発行)の "EPSON PCの拡張小ネタ集" (pp.47-63)にまとまった記事があります.本記事でのこの問題に関する項は,これらの同人誌の記事の内容を筆者がこれまでに収集してきたエプソン98互換機関連のBBSのログと突き合わせて確認し,筆者の自験例を加えて執筆したものです.この問題に関する報告には古いものが多い上,テスト環境が十分明らかでないものも少なくないため,情報が大分錯綜しています.
 注:この同人誌には,"Oh! EPSON PC DATABOOK出張版 2000年冬号" というクリーム色のB4版二つ折りの紙が添付されており,そこに正誤表も掲載されています.古書で入手される際にはご注意下さい.なおこの同人誌の記事の一部は,後に "E-Sapa別冊 甦るEPSON PC伝説 永久保存版" に再録されましたが,そこでは正誤表にある誤記が修正されている箇所とされていない箇所があります(筆者が所有している冊子版の場合.PDF版の場合は不明).

PC-486HX,HG,HAにノートPC用HDDパックを介さずに直接2.5インチHDDを内蔵させる方法がPC486Hx最強化計画で公開されていました(リンク先はInternet Archiveですが,画像データが失われてしまっています).

付記:ラップトップ機であるPC-286LST(PC286LST)用のHDDパック,"Carry Disk40(LS-CD40,日本テクサ製)" です.容量は40MBで中身のドライブ自体は富士通製のSCSI HDDですが,本体からはSASI HDDとして扱われるとのことです.ヤフーオークションで出品者IDがmasato_sekine,オークションIDが t677765318(2019年10月14日に落札)の出品物の説明に使用されていたものを加工(元画像を半分に縮小後に切り出してjpg形式に再変換)した画像を引用します.



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