NEC製拡張ボードの電解コンデンサ


1993−1994年頃に発売されたNEC製の拡張ボードのうち,手持ちのもので四級塩電解コンデンサが使用されているか調べました.マザーボード上の四級塩電解コンデンサの交換 等の記事も参照して下さい.


■PC-9801-86(G8NQY)
多数の面実装型の電解コンデンサが使用されており,これらが液漏れするという話はしばしば耳にします(注).オーディオ機器用の高性能な電解コンデンサに交換する必要があるそうで,"86音源 コンデンサ交換" などの検索語でウェブ検索すると多数の記事がヒットします[KEI SAKAKI's PAGE --> カテゴリーを選択(プルダウンメニュー) --> コラム --> 20年以上前の音源ボード「PC-9801-86」の修理をしてみる(2017年1月6日の記事)Naopy Hobby Land --> enter --> PC --> PC-9801US の USで遊ぼう! 〜PC-9801USの修理小ネタ集〜 など].
 注:Flyingharukaさんの2019年5月12日のツイートによれば,FM音源チップの製造時期コードが95または96で始まるものでは基板上の電解コンデンサは液漏れせず,94で始まるものでは液漏れがするとのことですが,電解コンデンサの液漏れの程度はゲートアレイ(TEEMAL)の製造日コードの最初の2文字とよく対応するとの情報もあります(通りすガリさんより情報をいただきました).それによれば,
 ・93:ほぼ全個体で液漏れ.見た目も酷く,スルーホールが断たれている可能性も高い
 ・94:ほぼ全個体で液漏れ.電解液がコンデンサの下に留まっているものと,基板全体に広がっているものとがある
 ・95:見た目では液漏れは確認できないが,コンデンサを外すと液漏れが確認できる
 ・96:見た目では問題ないが,設計上のコンデンサの寿命は尽きいてるため交換は必要
とのことです.これらは2015年頃の情報[同人サークル "MF残党(仮" により配布された "おまけ本(86B解析本)Ver1.1" に詳しい記述があるようです]のようです.
   またPC-9821/9801スレッド Part84の593番の投稿によれば,基板裏面の製造番号シールに記載されている文字列により電解コンデンサの液漏れの有無が判断できるといいます.製造番号が47以降で始まるものが安全(5と6で始まるものでは100%大丈夫とのこと)であり,逆に3で始まるものではすべての電解コンデンサが封口ゴム改善前の品(液漏れ未対策品)とのことです.また製造番号シールが破損している場合には,FM音源チップ(YM2608B)の製造時期コードが9410以降[上記のFlyingharukaさんのツイートでは94以降のものとなっており,製造月(?)に関する情報を含んでいません]のものであれば液漏れなしと判断できるとのことです.

■PC-9801-94(基板名未確認)
現物を所有していますが現在見つかりません.四級塩品の疑いのある電解コンデンサが使用されていたはずで,交換作業を行った記憶があります(121WAREの画像も参照).本ボードの発表日は1993年11月1日で,出荷時期は1994年1月です.

■PC-9801-100(AHA-1030P)
本ボードの発表日は1994年7月1日で,25V-22μの基板貫通型(ラジアルリード型)の電解コンデンサが9個使用されていますが,これらが液漏れしたという話は聞いたことがありません.手元の本ボードでコンデンサが液漏れしているものもありません.

■PC-9801-104(808-874033-002-A Rev.C4・)
使用されているコンデンサはすべてタンタルコンデンサです.

■PC-9801B3-E02(G8RAD B2・)
本ボードは正式には "Microsoft Windowsキット PC-9801B3-E02" 同梱のCバスグラフィックアクセラレータボード,ということのようですが,ボード上にPC-9801B3-E02の青シールが貼られています.
図の白丸は16V-10μFの面実装型コンデンサで,1994年12月製のFD1139Tで使用されているコンデンサと同様の外観をしています.緑丸は16V-100μFのコンデンサで,基板貫通型の形状をしたものが面実装されています.1995年1月17日という本製品の発表日から,これらは四級塩品ではないのではないかと考え,交換作業を行っていません.


■PC-9801FA-02(G8KZH A7・)
使用されているコンデンサはすべてタンタルコンデンサです.

■PC-9821A-E02(メインボード G8NEJ E5C, ドータボード G8NEC C3A)
使用されているコンデンサはすべてタンタルコンデンサです.

■PC-9821A-E09(基板名未確認)
現物を所有していますが現在見つかりません.電解コンデンサの交換を行った記憶はありませんが,四級塩品が使用されているかは不明です(121WAREの画像でもはっきりしません).本ボードの発表日は1993年5月1日で,出荷時期は1993年6月です.

■PC-9821A-E10(G8NVDA B24)
使用されているコンデンサはすべてタンタルコンデンサです.

■PC-9821A-E11(G8QAT A3A)
四級塩品の疑いのある面実装型電解コンデンサが7個あり,すべて20V-22μFのものに交換しました.図はコンデンサ交換後のものです.交換前のコンデンサの耐圧と容量のメモは残っていません.これら以外に使用されているコンデンサはタンタルコンデンサです.本ボードの発表日は1993年11月1日で,出荷時期は1993年12月です.


■PC-9821A2-B01(G8PHKB A1・)
使用されているコンデンサはすべてタンタルコンデンサです.

■PC-9821X-B09(G8XFS A C4・ A)
使用されているコンデンサはすべてタンタルコンデンサです.

■PC-9821XA-E01のI/F部(G8TUE A8・)
PCカードスロットアダプタのCバスI/F部で,タンタルコンデンサの他に基板貫通型の電解コンデンサが使用されていますが,1995年05月18日という本製品の発表日から,四級塩品ではないだろうと考え,交換作業は行っていません.

■PC-9821XA7-B01(G8TQB A A5・)
10V-47μFの面実装型電解コンデンサが3個あり(図の左端のものでは16V-47μFの基板貫通型のものが面実装されていますが,これは明らかに前の持ち主によって交換されたもので,本来は3個とも同じ種類のものと思われます),これらは四級塩品によくある形状をしてはいますが,本ボードの発表日が1995年5月1日ということから,四級塩品ではないと思われます.使用予定がないため手を加えていません.


■PC-FD321F(ファイルスロット用3.5インチFDDユニット)のVFO基板(G8MWV)
PC-FD321FではドライブであるFD1138Tに面実装型の四級塩電解コンデンサが使用されていますが,VFO基板にも四級塩品の疑いのある面実装型のコンデンサが使用されています.図はコンデンサを交換した後のもので,白丸が16V-22μF,緑丸が10V-33μFです.交換前のコンデンサの耐圧と容量のメモは残っていません.本製品の発表日は1993年1月1日で,出荷時期は1993年1月です.



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