PC-9801NL/R-02のFD1138DをFD1137Dで代替


PC-9801NL/R/NL/A,PC-9821Ld/Ltの外付けFDDユニットであるPC-9801NL/R-02に内蔵されているFDDは,FD1138D(制御基板名G8DLRまたはG8QLT,P/Nはともに134-505195-188-0)で,PC-98021FA/U2などのFD1138D(信号コネクタは34ピンで電源コネクタが分離,2モード動作)と異なり,信号コネクタは電源ピンを含む26ピンで動作は3モードという特殊なものです(注1).またノートPC用のFDDであるにもかかわらずVFOを内蔵しています(注2・3).ここではこのFD1138DをFD1137D(34ピン,2モード)で代替するための資料を掲載します(FD1155Dなどでの代替も可能でしょう).
 注1:型番の近いPC/AT互換機用のFD1138H[2モード(720kB/1.44MB)動作]にも,信号コネクタが26ピンのものと34ピンのものがあります(nec :: floppy :: brochures :: FD1138H --> PDFを参照).
 注2:3モードFDDであることから "FD1138T" という名称になりそうなものですが,NECの命名則では末尾がTの型番は,"3モード動作するVFOなしのPC-98用3.5インチFDD" に与えられるものなのでしょう."3モード動作するVFOありのPC-98用3.5インチFDD" である本FDDには,新たな型番ではなく,既存の型番であるFD1138Dが型番として与えられたわけですが,恐らくNECの命名則では,型番の末尾D(これは "2モード動作するVFOありのPC-98用FDD" を意味するものと推測されていましたが)は "VFOあり" の意味が強いのでしょう.
 注3:PC-9801NLの外付けFDDユニット(注3.1)のドライブはVFOなしのFD1139Cですが,ユニット内部にVFO基板を備えています(糸屋大誤朗さんの2020年7月18日のツイートを参照).
    注3.1:これは出荷時にPC-9801NL本体に添付されていたこの1機種専用品で,特定の製品型番を持たないことから,(保守部品としてはともかく)単体販売はされていなかったものと思われます.このFDDユニットの画像を下に示します.ヤフーオークションで出品者IDが jnmfy578,オークションIDが f1093866482(2023年6月6日に落札) の出品物画像から切り出して半分に縮小しガンマ補正値を上げjpg形式に再変換した画像を引用します(画像左).比較のため筆者が撮影したPC-9801NL/R-02の画像も示します(画像右).
外観はPC-9801NL/R-02に似ていますが,ケース部分はより薄くなっています.本体との接続用コネクタは26ピンですが,元画像とヤフーオークションの他の出品物の画像から,PC-9801NL/R-02のアンフェノールハーフ26ピンオスコネクタと異なり,スリム26ピンオスコネクタが採用されているように思われます.ケースの上蓋に文字列などはありません(PC-9801NL/R-02では上蓋の後方にNECの刻印があります).底面には "PC-9801NL専用 外付けフロッピィディスク装置" と表記されています(PC-9801NL/R-02の底面には "NEC 3.5インチフロッピィディスクユニット 型名 PC-9801NLR-02" の表記があります).


26ピンFD1138DとFD1137Dのコネクタと,それらに接続されるFDDケーブルのコネクタのピン番号です.


下記のデータはすべてlondon2k-jpさんよりご提供いただいたものであり,london2k-jpさんの許可を得てここで公開します.PC-9801NL/R-02の外付けFDDケーブルも参照して下さい.

PC-9801NL/R-02に内蔵されているFD1138Dのピンアサインです(FD1138Tのピンアサインとの比較)

このFD1138DとFD1137Dとの信号の対応です.


接続試験の様子です.


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