FD1231T 2台内蔵用ケーブル


FD1231Tが1台内蔵されているPC-98に2台目のFD1231Tを増設するためのケーブルです.PC/AT互換機用FDDケーブルを加工して簡単に作成できます(注)PC-9821XA-E02付属ケーブル も参照して下さい.なおコネクタの圧着(圧接)に必要な工具については,コネクタ圧着用の工具を参照して下さい.

ピンが描かれているコネクタは接合面,描かれていないコネクタは裏面がそれぞれ示されています.また図中の_| ̄|_は,はコネクタの突起の方向を示します.コネクタ間のケーブルの長さは実機に合わせて決めて下さい.細長く切った紙などをケーブルに見立てて長さの見当を付けるとよいでしょう.

(1)はFDDを1台内蔵している機種の内蔵FDDケーブルにPC-9821XA-E02付属のケーブル(HAMLIN's PAGE --> FDD関係 --> FDD_5 2台接続用ケーブル回路図 34PIN_FDD用PC9821XA-E02 添付ケーブル を参照)を接続したものに相当し(ただし配線は異なります),(2)はPC-9801BX4の内蔵FDDケーブルに相当します.(1)は2台のFDDが縦並びの機種に,また(2)はFDDが横並びの機種に向いていると思いますが,筆者はFDDが縦並びの機種(デスクトップ型Xc13)でも(2)のケーブルを使用しています.

※OSDE-15G-UないしOSD-u(E15G)も使用できますが,その場合,それらに接続するコネクタの3番ピンを抜いておく必要があります(CITIZEN製OSDE-15G-Uについて を参照).


※FDDとの接続部分は下図のようにすることもできます.この場合,1台目用と2台目用とでFDD接続用コネクタの順番を逆にし,ケーブルも2箇所でクロスさせます.





:PC/AT互換機用のFDDケーブルの画像を下に示します.


画像のケーブルでは,Bドライブ接続用として34ピンMILコネクタ(ピンコネクタ:3.5インチFDD用)とカードエッジコネクタ(5インチFDD用)の2つのコネクタが取り付けられていますが,後者のないタイプのケーブルもあります.またAドライブ接続用コネクタとしてMILコネクタとともにカードエッジコネクタも取り付けられているタイプもあり(この場合はBドライブ接続用コネクタもMILコネクタとカードエッジコネクタの2つが取り付けられています),Bドライブ接続用コネクタのないタイプもあります.なおAドライブ接続用コネクタとBドライブ接続用コネクタの間で,ケーブルの10-16番ラインが捻れていますが,これで正常です[その理由についてはHAMLIN's PAGE --> FDD関係 --> FDD_27 PC/AT互換機のFDD接続,Diary on wind --> 古いPC関係 --> FDDインターフェイスのピン割り当て [PC/AT +2](2011年9月7日の記事) などを参照して下さい].

PC/AT互換機用のFDDケーブルには,ainex,COMMON,Groovy,サンワサプライなどの現行品があります.価格は500-1,000円程度でしょうか.また中古品やジャンク品であれば,50-300円程度で入手できることもあります.下は,本記事を執筆する前の週に関東某所に出張した際にたまたま寄ったハードオフのジャンクコーナーでパッケージングされた状態で売られていたものです.左はFDDケーブル1本とIDEケーブル2本のセット(一種の在庫処分でしょうか),中央はFDDケーブル単体,右はIDEケーブル単体で,価格はいずれも108円でした.最近ではこの種のものを見かけることも少なくなったとのツイートをいくつか目にしましたが,地方のハードオフなどでは,遭遇する機会もまだそう少なくはないように思います(5インチFDD接続用コネクタの付いたPC/AT互換機用FDDケーブルも,地方のハードオフなどでは注意していると今でも時々見ます).今の時代そう売れるものでもないと思いますし,パッケージや値札が大分くたびれているものもよく見かけますので,ちょっと見ただけでは売られていないようでも,ジャンクケーブルの入った箱の底の方を探してみるとそういうものが見つかる場合もあるでしょう(勿論必ず見つかるといったものではなく,運次第ですが).なおこの種のケーブルは,コネクタのピン数の少ないフラットケーブルを作成する際にも利用できますし,ばらしたケーブルを電子工作の配線用に使うこともできるなど非常に重宝ですので,筆者は安く売られているのを見かけた場合には買っておくようにしています.


3.5インチFDDに接続された状態で売られていることもあります.また裸の状態で他のケーブルや基板等に混じって単体で売られていることも少なくありませんが,そのようなものでは,長く引っかき回されているうちに他のケーブルのコネクタ部分や基板の金属部分などによってケーブルの被覆が一部損傷してしまっている場合があります(断線さえしていなければ使用に問題はありません).なおこれらのケーブルからコネクタを抜くと,その跡に穴ができますが,ケーブルの個々のラインはこの穴の部分で断線してはいません(心配な方はテスターで実際に確認するとよいでしょう).従ってケーブルのこの穴より先の部分に新たにコネクタを取り付けても,正しく取り付けられている限り,信号は穴の部分を越えてきちんと伝達されます.この部分でラインが断線すると誤解する方がいらっしゃるようなので書いておきます.


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