ファイルスロットバックボードのFDDケーブルコネクタ
-ファイルスロットFDDコネクタ間結線


PC-9821Ap/U2とAp3/U2の PC-FD511F内部のFD1158Dの34ピンオスコネクタ・ファイルスロットFDD接続用44ピンカードエッジメスコネクタ・ファイルスロットバックボードのFDDケーブル接続用30ピンオスコネクタ の三者間での結線の状態をテスターで確認した結果を,下記の二つの資料により確認・補足したものです(これらの資料はまりもさんよりいただきました).ファイルスロットFDD接続用コネクタのピンアサイン も参照して下さい.

・CoralテクニカルシリーズNo.7 PC-9800データブック1 ――メモリカード・拡張カードスロット・ファイルスロット編―― コーラル,1992年
・PC-9800シリーズテクニカルデータブック Hardware編 改訂版 アスキー出版局テクライト(編) アスキー,1993年

PC-9801FA/U2のファイルスロットバックボードG8KZG 1/2 A4・ のコネクタは,上からファイルスロットFDD接続用44ピンカードエッジメスコネクタ(P4),SCSIコネクタ(P2),フロント拡張用コネクタ(P3)の順に配置されています(カッコ内はシルク印刷).


FDDケーブル接続用30ピンオスコネクタの隣にシルク印刷されたピン番号の振り方はコネクタの種類とピン番号のものと等しくなっています.

またファイルスロットFDD接続用44ピンカードエッジメスコネクタは,3ピン-5ピン/4ピン-6ピン間に仕切がないタイプであり,コネクタの1番ピンの位置がはっきりしませんので,本記事ではこのコネクタのピン番号の振り方をコネクタ脇にシルク印刷されたものに従いました.

以下,(信号名) FD1158Dの34ピンオスコネクタのピン番号 - ファイルスロットFDD接続用44ピンカードエッジメスコネクタのピン番号 - ファイルスロットバックボードのFDDケーブル接続用30ピンオスコネクタのピン番号 (信号名) の順です.



FD1158Dの34ピンオスコネクタのピン番号とファイルスロットFDD接続用44ピンカードエッジメスコネクタのピン番号の対応は,FD1158Dの信号コネクタのピン番号と44ピンカードエッジオスコネクタのピン番号の対応と若干異なります(PC-FD511Fの内部結線を参照).

7ピン(FDIN2M30)と9ピン(FDIN30)はファイルスロット用FDDユニットの実装を検出する信号です.前者はMATE-Aにある3モードFDD識別信号です(このピンはPC-9801FA/FS/FXではNCとなっています).いずれもLOWの場合にファイルスロットFDDの実装が検出されます.

DRV SELECT 1・DRV SELECT 3両信号に相当するピンには,実際にはこれらの信号は出ていないようで,DX=1に設定したVFOありFDDを接続しても動作しませんでした.ランドコンピュータ製のLDK-3WFが,ファイルスロットFDD接続用44ピンコネクタから信号を取らずに,内蔵FDDケーブルから信号ラインを分岐するようになっているのは,ここら辺りの事情が関係しているものと思われます(5インチFDD内部増設用ケーブル を参照).

8ピン(F2M3)はMATE-Aにあるファイルスロット用3モードFDDユニットアクセスモード切替信号です(このピンはPC-9801FA/FS/FXではNCとなっています).LOWの時に3モードFDDに対して1.44MBモードでアクセスすることを通知し,HIGHの時に1MBモードでアクセスすることを通知します.

11ピンは上記の二つの資料ともDISK CHANGE信号が割り当てられていることになっています(DISK CHANGE信号,HEAD LOAD信号,DRIVE SELECT 2信号について も参照).

また,両資料とも42ピンの信号はHEAD LOADでなくIN USEとなっています.


※本記事と関連する資料が,島知愛香のページ --> PC-9821As2 / 5"モデルの3.5"化 で公開されています.


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